研究課題/領域番号 |
19K12742
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90030:認知科学関連
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研究機関 | 西南学院大学 (2020-2023) 福岡女学院大学 (2019) |
研究代表者 |
分部 利紘 西南学院大学, 人間科学部, 准教授 (50747772)
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研究分担者 |
綿村 英一郎 大阪大学, 大学院人間科学研究科, 准教授 (50732989)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 回避 / 接近 / 感情 / 回避性感情 / 接近性反応 / 機能的意義 / 情動 / 恐怖 / 回避と接近 / 怖いもの見たさ |
研究開始時の研究の概要 |
「怖いのに見たい」という感情(怖いもの見たさ)は、映画等のエンターテイメントとして活用されるだけでなく、古今東西さらには種を超えて存在する現象である。また、恐怖は生体に逃走などの行動を引き起こすことから、恐怖は回避性感情として理解されてきた。しかし、怖いもの見たさにおける「見たい」という感情は生体を恐怖対象に近づかせる接近性情動であり、明らかに「恐怖=回避性感情」という理解と矛盾する。本研究ではこのような怖いもの見たさがなぜ備わっているのか、どのような機序で生じているのかについて検討を行う。
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研究成果の概要 |
恐怖は通常、個体の生命や生存に脅威をもたらす存在から当該個体を回避・逃避させる回避性感情として理解されている。一方でときにヒトは(そして動物も)、当該個体の生命や生存に脅威をもたらしうるはずの存在に自ら接近することがある。これは、回避性であるはずの感情が接近性の反応という矛盾する行動を引き起こしていると解釈することができ、学術的示唆に富んでいる。本研究ではこのような回避性感情における接近性反応がなぜ、そしてどのように生じるのかについて、質問紙法および生理心理学的手法による検討を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
回避性感情に伴う接近性反応の機能的意義については、これまで将来の脅威を回避するための合目的的行動として捉える向きが強かった。この考えについて本研究では、事象が生じた原因に関する興味、事象が生じた結果に関する興味という新たな観点を導入し、検討を行った。その結果、回避性感情に伴う接近性反応は、将来の脅威を回避するといった合目的性をもったものというよりも、覚醒度の高まりを求めるために過ぎない可能性が強く示唆された。
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