研究課題/領域番号 |
19K12754
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90110:生体医工学関連
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研究機関 | 国立遺伝学研究所 |
研究代表者 |
正木 紀隆 国立遺伝学研究所, 遺伝メカニズム研究系, 特任研究員 (80614073)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 質量分析 / 質量分析イメージング / TOF-SIMS / 脂質分析 / 脂肪酸 / 脂肪滴 / イオン化効率 / トリアシルグリセロール / 細胞形態 / 飛行時間型二次イオン質量分析 / 細胞内小器官 |
研究開始時の研究の概要 |
すでに確立しているガスクラスターイオン銃と飛行時間型二次イオン質量分析を組み合わせた一細胞内の3次元質量分析イメージング(Masaki et al 2015)のための試料前処理法を開発する。先行研究で明らかとなった、細胞内の微細構造が従来の新鮮凍結法では保持されないことを解決するために、最適な細胞の固定法(e.g. Nagata et al 2014)を検証する。さらに硫酸アンモニウムの添加(Sugiyama et al 2015)などのイオン化向上法を組み合わせ、細胞内小器官の三次元イオン像の取得を試みる。
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研究成果の概要 |
すでに確立しているガスクラスターイオン銃と飛行時間型二次イオン質量分析を組み合わせた一細胞内の3次元質量分析イメージング(Masaki et al 2015)のための試料前処理法を開発する。先行研究により細胞内脂質分布が従来の新鮮凍結法では保持できないという問題を明らかにしたが、分子量に影響があるため化学固定をそのままもちいることはできない。そこで、分子量に変化がないことが確認されている最小濃度でのグルタルデヒド固定の構造保持能を検討した。この固定法をもちいることで脂肪細胞の脂肪滴におけるパルミチン酸とパルミトレイン酸を側鎖にもつトリアシルグリセロールの3D-TOF-SIMS解析に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題によって開発した試料固定法は、培地組成をほとんど変えることなく室温で比較的短時間で行うことができる。毒性も低いことから通常の実験環境でも行えるため、培養条件や薬剤刺激、発生における特定の時期や細胞の質量分析イメージング解析や各種顕微鏡観察との比較を可能にするという学術的な意義をもつ。疾患や薬剤の効果などを分子組成の変化としてとらえるなど、安心安全な社会の実現へも貢献できると考えている。
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