研究課題/領域番号 |
19K12759
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90110:生体医工学関連
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
住 隆博 佐賀大学, 理工学部, 准教授 (30358668)
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研究分担者 |
橋本 時忠 佐賀大学, 理工学部, 准教授 (90392860)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2019年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | 粘弾性物質 / 動的特性 / 高ひずみ速度 / 慣性マイクロキャビテーション / 気泡運動方程式 / 逆解析 / 粘弾性材料 / 粘弾性 / 物性推定 / 気泡振動 / 逆問題解析 / 粘弾性体 / 物性推定法 / 衝撃波 |
研究開始時の研究の概要 |
医工学分野において模擬生体組織として用いられる研究試料は、一般に標準化や定量化がなされておらず、粘弾性物性(弾性率や粘性率)に関して不明な点が非常に多い。そもそも研究試料として我々の目の前にある粘弾性体がいかなる物性であるのか、これが本研究課題の核心をなす学術的な「問い」である。 本研究の目的は、衝撃波照射下における粘弾性体中の単一球形気泡振動の可視化実験と、それと等価な運動方程式に対する数値的な逆問題解析を組み合わせ、任意の粘弾性体についての全く新しい物性推定法を実現することである。
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研究成果の概要 |
医工学的視点から近年のレーザー,超音波もしくは衝撃波を用いた低侵襲の外科的処置の生体への影響を理解するためには,高ひずみ速度領域における粘弾性物質の動的特性の評価が重要である.本研究では,従来の巨視的レオメトリーに替わる粘弾性物質の動的特性の微視的評価法を新たに構築し検討した.具体的には,高エネルギーのパルスレーザー誘起による粘弾性物質内の慣性マイクロキャビテーションの光学計測と同現象をモデル化した数値解法を組み合わせ,逆解析的に粘弾性物質の動的特性を求めた.異なる質量濃度のポリビニルアルコールハイドロゲル(PVA-H)について動的特性を推定し,本方法の評価を行った.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年のレーザー,超音波もしくは衝撃波を利用した診断法や治療法は,生体組織内において高ひずみ速度で駆動するキャビテーションが関与しており,低侵襲な医療技術を実現する一方で,生体組織の損傷や破壊を引き起こす危険性がある.医工学分野では模擬生体として粘弾性物質を利用した様々な研究が行われてきたが,粘弾性物質の動的特性は実に不明な点が多い.本研究は,慣性マイクロキャビテーションの逆解析によって従来困難であった高ひずみ速度領域における粘弾性物質の動的特性を推定するものであり,これによって模擬生体の標準化や定量化が期待され,上記の低侵襲医療技術に関連する医工学研究の発展に寄与できるものと考えられる.
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