研究課題/領域番号 |
19K12762
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90110:生体医工学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
塚田 孝祐 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 教授 (00351883)
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研究分担者 |
毛利 聡 川崎医科大学, 医学部, 教授 (00294413)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 超解像 / 酸素分圧 / イメージング / 代謝 / バイオイメージング / シングルセル / 空間分解能 / 細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
回折限界を超える空間分解能で生体の酸素分圧を画像化する超解像光学系および信号処理アルゴリズムを確立する.未知なる単一細胞内の酸素濃度分布の可視化を実現する. 生体に投与した酸素感受性色素をSwitch Laser Mode法を用いて光励起し,超解像度で各ポイントの酸素分圧を定量して二次元化する.シミュレーションから方法の妥当性を示し,光学系の条件決定を行う.特に空間分解能を決定する減光フィルタのプロファイルを精査する.最終的には培養細胞の実験からエネルギー代謝の活性化や低酸素刺激における酸素濃度分布を低酸素誘導因子の細胞内分布と併せて時間・空間的に明らかにする.
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研究成果の概要 |
回折限界を超える空間分解能で生細胞内の酸素濃度情報を可視化する手法の確立を目的とした.ガウシアンビームを分岐して一方で中空ビームを生成し,それぞれで対象を2次元走査し,得られた画像の差分を取ることで超解像を得た.まず,差分過程における輝度情報損失が少なく,高い空間分解能を得るための光学条件を決定し,実測実験からおよそ100 nmの分解能を達成した.さらに酸素分圧の定量に必要なリン光寿命を高速決定するアルゴリズムを適用した.以上より,提案法は簡便かつ高速に生細胞の超解像蛍光画像を得る手法として有効であることを示した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肺で取り込まれた分子状酸素は血管から抹消組織に拡散によって移動し,細胞内のミトコンドリアで消費されてエネルギー産生に利用される.その細胞内の局所空間における酸素濃度情報がどのように生理機能や病態に関わるのか大変興味深いが,測定技術の欠落から未解明のままである.この研究では細胞内の酸素濃度情報を光学的に取得するための方法を提案し,数値シミュレーションと実測実験から有効性を実証した.
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