研究課題/領域番号 |
19K12773
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90110:生体医工学関連
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研究機関 | 尚絅学院大学 (2022) 東北大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
片山 統裕 尚絅学院大学, 総合人間科学系, 教授 (20282030)
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研究分担者 |
中尾 光之 東北大学, 情報科学研究科, 教授 (20172265)
若森 実 東北大学, 歯学研究科, 教授 (50222401)
内田 克哉 東北大学, 情報科学研究科, 助教 (40344709)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | glymphatic system / brain waste clearance / diffusion in the brain / functional IOI / REM sleep / optical imaging / グリンパティック系 / クリアランス / 脳 / 睡眠 / 麻酔 / 脳クリアランス / functional fIOI法 / アルツハイマー病 |
研究開始時の研究の概要 |
アルツハイマー病の予防や治療において,細胞の代謝産物であるアミロイドβ(Aβ)の除去(クリアランス)能力が重要である.最近,脳には他の臓器にある「リンパ管」の代わりに独特なクリアランス系(Glymphatic系)が存在することが発見されたが,いまだ不明な点が多い.本研究では,脳クリアランス能力を定量測定する新しい手法(多波長 Functional Integrative Optical Imaging 法を開発し,脳クリアランス特性の睡眠・覚醒状態依存性,特にレム睡眠期におけるクリアランス能力の定量化に挑戦する.これにより,アルツハイマー病の新規予防や治療につながる生理学的基盤の構築をめざす.
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研究成果の概要 |
本研究では、脳のクリアランス特性の時間変化を定量化するために研究代表者らが開発したfunctional integrative optical imaging法(fIOI法)を改良し、時間分解能と信号対雑音比を改善した。本手法を自発的に睡眠・覚醒状態を繰り返すin vivoマウスに適用し睡眠状態依存性を定量化した。その結果、睡眠期は覚醒期に比べてクリアランスが迅速化することが示された。これは、リアルタイムマイクロイオン泳動法を用いた従来の報告と同様の結果である。また、fIOI実験系を数理モデル化し、数値シミュレーションにより、本実験系の性能の限界の一端を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高齢者にみられる孤発性アルツハイマー病は神経変性疾患であり、その原因として細胞の代謝産物であるアミロイドβ(Aβ)が脳に蓄積し、神経細胞に変性を生じさせることが示唆されており、Aβ等を脳から速やかに排出(クリアランス)することが予防や治療において重要であると考えられている。本研究では、研究代表者らが開発した、脳クリアランス特性の経時変化を定量化する機能的統合光学計測法(fIOI)の改良に取り組み、時間分解能と信号対雑音比を向上させることに成功した。本成果は、脳のクリアランス特性の研究を貢献することが期待される。
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