研究課題/領域番号 |
19K12777
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90110:生体医工学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
浅野 豪文 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (30552476)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 細胞融合 / 細胞内カルシウム / 骨格筋細胞分化 / 光遺伝学 / 骨格筋分化 / 筋細胞分化 / 筋分化 / 細胞内イオン |
研究開始時の研究の概要 |
組織の恒常性維持を担う細胞の増殖・分化の制御機構を知ることは重要である。本研究は細胞内イオン動態が恒常性維持に果たす役割について、骨格筋をモデルとしてその分子メカニズムを明らかにすることを目指す。これまで困難であった細胞内-外間と細胞質-小器官内腔とのイオン輸送を区別するために、光遺伝学技術を用いて細胞内のイオン分配を制御する。細胞内空間におけるイオン動態が筋組織の形成や再生、発達にどのような働きをしているかを明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究は細胞活動を規定する細胞内イオンの時間的、量的な変化が細胞分化をどのように調節するかについて、骨格筋をモデルとして明らかにすることを目的とした。筋芽細胞が融合して合胞体である筋管細胞を形成する過程を経時的に検出できる細胞融合モニターシステムを構築した。光スイッチを導入した細胞に対する光照射は筋管細胞に含まれる核数と細胞径を増大させ、細胞融合に関わる遺伝子群を亢進させた。光刺激によって引き起こされたカルシウムシグナルは細胞融合を促進させ、筋管細胞の形成を誘導することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
組織の恒常性維持を担う細胞の増殖や分化の制御機構を知ることは重要である。本研究は骨格筋形成における細胞内イオン動態の働きを明らかにすることを目指した。形態的な指標では曖昧な筋芽細胞の融合現象を蛍光シグナルの変化により視覚化する光遺伝学ツールを構築し、経時変化を感度良く検出することができた。筋分化誘導時にカルシウムシグナルを惹起させると、筋芽細胞の融合が促されて筋管細胞の形成が誘導されることが示唆された。筋形成の光誘導技術は骨格筋組織の再生や発達のメカニズムを検証するツールとしてだけでなく、新しい骨格筋治療の基盤技術としても期待できる。
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