研究課題/領域番号 |
19K12788
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90110:生体医工学関連
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
戴 平 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (20291924)
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研究分担者 |
武田 行正 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (40735552)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ダイレクトリプログラミング / 神経変性疾患 / ドーパミン作動性ニューロン / 運動ニューロン / オリゴデンドロサイト / 低分子化合物 / ドーパミン作動ニューロン / ドーパミンニューロン / パーキンソン病 / 筋萎縮性側索硬化症 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、遺伝子の導入を避け、種々のシグナル伝達経路やヒストン修飾酵素を制御する低分子化合物を同時に用いることによって、ヒト線維芽細胞から特定の神経細胞サブタイプであるドーパミンニューロンおよび運動ニューロンへダイレクトリプログラミングを目指す。臨床応用のため安全性を損ねる遺伝子の導入や多能性幹細胞の使用を避け、患者自身の細胞を用いた特定の神経細胞サブタイプへの直接誘導を試みる。患者本人から短期間で誘導されるこれらの神経細胞は、薬理試験や毒性試験を行うことが可能であり、より効果の高い神経変性疾患治療薬の選択や副作用の可能性のある薬の回避といったオーダーメイド医療にも利用可能である。
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研究成果の概要 |
6種類の低分子化合物と神経細胞培地との組み合わせを詳細に検討した結果、サブタイプドーパミン作動性様ニューロンおよびオリゴデンドロサイトへの部分的な誘導が確認できた。本研究で明らかとなった低分子化合物による誘導できたドーパミン作動性ニューロンを用いたパーキンソン病の病態改善、またオリゴデンドロサイトを用いた神経変性疾患の一つである多発性硬化症の原因とされている髄鞘の損傷の改善・治療のため有用となる可能性が期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で6種類の低分子化合物と神経細胞培地との組み合わせにより、部分的に誘導できたサブタイプドーパミン作動性様ニューロンおよびオリゴデンドロサイトは、いずれも再生医療に不可欠な細胞であるにも関わらず、患者自身の細胞から移植治療に利用できるほど安全な神経系細胞を、迅速に準備できるに至っていない。そのため、更なる研究により、簡単に誘導されるドーパミン作動性様ニューロンおよびオリゴデンドロサイトは、有望なヒト細胞モデルとして、今後、創薬研究や臨床研究に応用されることが期待される。
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