研究課題/領域番号 |
19K12792
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90110:生体医工学関連
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
岡本 英治 東海大学, 生物学部, 教授 (30240633)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 人工心臓 / 補助循環 / 軸流血液ポンプ / 磁性流体 / 補助人工心臓 / カテーテル / 軸流型補助人工心臓 / 超小型軸流血液ポンプ / Impella / 高分子大動脈弁 / 拍動性 / SHE |
研究開始時の研究の概要 |
大動脈弁位置に軸流型補助人工心臓を設置し,自然心臓の作り出す拍動流で体循環,冠循環,脳循環を補助する新しい補助人工心臓を提案する.そのため,左心室にモータ,大動脈弁位置にインペラを配置する,大動脈弁位置に設置可能な,部分補助を目的とする長期使用を目的とした小型インペラ後部設置式軸流型補助人工心臓,さらにこれを小型化し経動脈的に設置する短期使用を目的とする超小型インペラ後部設置式軸流型補助人工心臓とそのための磁性流体軸シールの開発を行う.また,この発展型として経皮的エネルギー伝送システムによりコードレスに血管内を自走させるためブラシレスモータを直流モータに置き換えたバージョンも開発を行う.
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研究成果の概要 |
大動脈弁位置にカテーテルで設置する超小型軸流補助人工心臓の開発に関する基礎研究を行った.大動脈弁を貫通するように超小型軸流血液ポンプを装着した場合について,in vitro実験の結果,通常の連続流型左心補助人工心臓(LVAD)より大きな拍動流成分で循環補助ができることを明らかにした.この結果を受け,カテーテル設置式軸流型補助人工心臓Impellaのパージシステムを磁性流体軸シールに置き換え,Impellaより高耐久性を目指した新しい超小型軸流血液ポンプの開発を行い,Impella5.0と近いポンプ性能を有することを確認した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
大動脈弁を貫通させ設置する超小型軸流血液ポンプの循環補助効果を,拍動流成分に着目し通常の連続流循環補助,回転数変調循環補助と比較し定量的に明らかにしたことに学術的意義がある.また,カテーテル設置式超小型軸流血液ポンプ開発のキーテクノロジーはモータへの血液流入を防ぐシール機構であるが,Imellaのシール機構であるパージシステムに代わり仕組み・構成が簡単な磁性流体軸シールで実現できることを示したことで,世界的にImpellaに代わる新たなカテーテル設置式軸流血液ポンプが促進され,それによりImpellaの課題を克服する新たなデバイスへの道を開いたことに学術的そして社会的意義がある.
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