研究課題/領域番号 |
19K12807
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90120:生体材料学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
河合 克宏 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (00553653)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 骨芽細胞 / 石灰化 / インプラント / 細胞動態解析 / マイクロパターニング / 骨形成 / ライブセルイメージング / バイオミメティクス |
研究開始時の研究の概要 |
申請者は、軟骨内骨化組織を詳細に解析した結果、石灰化軟骨が骨形成の優れた基質となる可能性を見出した。申請者が独自に開発した骨芽細胞特異的にGFPを発現するマウスを用いることで、骨形成過程における骨芽細胞の増殖、移動、骨細胞分化といった動的指標を計測することが可能となる。そこで、より生体に近い骨片組織培養を用いて、骨形成過程における骨芽細胞の増殖能、移動能、骨細胞分化能、細胞死といった動的指標を解析することで、骨芽細胞がいかにして、骨形成が必要な状況を感知し骨形成を行うのかを明らかにし、骨形成を促す骨芽細胞の生着性の高い新たなインプラント表面の形状、およびコート素材を開発する。
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研究成果の概要 |
内軟骨性骨化組織における組織学的な解析から、石灰化軟骨が骨形成の優れた足場となる可能性を見出した。そこで、石灰化軟骨の構成成分と形状という2つの側面に着目し、石灰化軟骨由来の骨形成促進因子の探索および、石灰化軟骨の特徴的な形状に着想したマイクロパターニングの開発を行った。また、細胞動態解析によるインプラント材料の新たな評価法の開発も行った。それらを組み合わせることで、骨芽細胞分化および骨形成を促す骨芽細胞の生着性の高い新たなインプラント表面の形状、およびコート素材開発が実現できる可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高齢化社会の進行と治療技術の発展により、世界的にインプラント製品の需要が大幅に拡大している。インプラントは、長期間生体に埋入して使用されるため、高い生体親和性と、安定的な強度が求められる。特に、インプラント材料と骨組織の接合性が重要である。本研究は、生体内における内軟骨性骨化の組織学的解析から得られた知見を元にインプラント表面形状とコート剤という2つの特性を合わせることで、生体適合性の高いインプラント開発に、新たな可能性を示した。また、本研究で同定した骨芽細胞分化と骨形成を促す因子は新たな骨芽細胞による骨形成メカニズムの解明につながる可能性があり、学術的意義も大きい。
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