研究課題/領域番号 |
19K12809
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90120:生体材料学関連
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研究機関 | 金沢医科大学 |
研究代表者 |
宮永 亨 金沢医科大学, 医学部, 講師 (60566868)
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研究分担者 |
亀井 譲 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (10257678)
蛯沢 克己 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (20397459)
上田 善道 金沢医科大学, 医学部, 教授 (50271375)
米倉 秀人 金沢医科大学, 医学部, 教授 (80240373)
高成 啓介 名古屋大学, 医学系研究科, 准教授 (80378190)
吉冨 泰央 金沢医科大学, 医学部, 講師 (80399039)
宮永 葵子 金沢医科大学, 看護学部, 講師 (80782367)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 血管網移植 / CD34 / CD34陽性細胞 / 血管網組織 / サイトカイン / プロテオグリカン / PAT / 血管幹細胞 / 血管網 / コラーゲン線維 / 組織幹細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
perifascial areolar tissue (PAT)は血管網を有する粗性結合組織であり、それを移植することで通常では治癒しにくい乏血流組織上に血管網を再生させ、組織を修復することができる。しかし、ドナー採取量の限界や創治癒遅延患者への適応が限られることが欠点である。人工PATが開発できれば、採取量の限界はなくなり、患者への侵襲が減少する。これに伴い患者のQOLの向上や医療費の削減が可能となる。さらに血管が減少する様々な疾患にも適応可能となる。
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研究成果の概要 |
Perifascial areolar tissue(PAT)graftは虚血組織である軟骨が露出した創にも良好に生着し、軟骨上を肉芽組織で覆い、肉芽組織の形成を促進した。PAT移植片の毛細血管がブリッジング現象によって虚血組織を横断し、露出した虚血組織上に血管を誘導した。また、CD34陽性組織前駆・幹細胞が遊走し、血管新生をさらに誘導することに加え、デコリンなどの血管新生を促進するECM分子や、 HDGF, FGF2, PDGFDなどの創傷治癒を促進するサイトカインや成長因子が肉芽形成を促進したと考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Perifascial areolar tissueは、創傷治癒を促進する組織幹細胞や細胞外マトリックス、サイトカイン・成長因子が豊富に含まれ、その移植により、虚血組織である軟骨上に肉芽組織を形成する能力が高いことがわかった。この学術的意義は、新たな再生医療への応用(PAT内幹細胞治療、サイトカイン治療、人工PAT組織作成)が期待される。 社会的意義は低侵襲で効果的なPAT移植が普及すれば、それにより治療を受けた患者の身体的・精神的が軽減される。また、今後の再生医療への応用が可能なら、虚血組織への血管誘導を促進する材料として、画期的なオプションとなる。
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