研究課題/領域番号 |
19K12811
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90120:生体材料学関連
|
研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
古薗 勉 近畿大学, 生物理工学部, 教授 (30332406)
|
研究分担者 |
東 慶直 近畿大学, 生物理工学部, 教授 (90333509)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | ハイドロキシアパタイト / 生体必須元素 / 抗菌性 / 亜鉛 / 生体内必須元素 / アナフィラキシー |
研究開始時の研究の概要 |
皮膚を貫通する経皮デバイスの感染防止技術は、カテーテルや人工臓器等の開発における不可避の課題である。我が国特有の抗菌薬含浸カテーテル使用によるアナフィラキシーショック発症や耐性菌発現の懸念のため、未だに経皮デバイスの開発が立ち後れているのが現状である。そこで本研究課題では、抗菌薬を使用することなく抗菌効果を発揮させることを念頭に、体内必須元素(亜鉛イオン)に着目し、独自技術であるハイドロキシアパタイト(HAp)ナノ粒子製造技術および界面ナノコーティング技術を用いた新規な抗感染性ナノ材料を開発する。加えて、新たな切り口から抗菌メカニズムの解明を目指す。
|
研究成果の概要 |
本研究課題では、体内必須元素の亜鉛(Zn)に着目し、当該金属元素をハイドロキシアパタイト(HAp)結晶構造中に置換したZnドープHAp(Zn-HAp)ナノ粒子を創出し、当該ナノ粒子の材料特性評価、高分子複合化、アナフィラキシー(様)反応評価、抗菌メカニズム評価等を行い、新規な概念を有する抗感染性ナノ材料の開発および抗菌メカニズムの解明を行った。具体的には、結晶性・分散性Zn-HApナノ粒子合成法・コーティング法の確立、、抗菌活性評価・持続性、およびイオン交換・活性酸素種蓄積の現象解明について明らかにした。以上から、抗菌持続性とアレルギー反応を起こしにくいナノ材料の創出を達成した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
当該研究課題の学術的意義は、生体必須元素である亜鉛イオンを置換した結晶性および分散性に優れるナノ粒子を創出し、このナノ材料が医療機器表面にナノコーティング可能であり、また抗菌活性の持続性を持ち、さらにアレルギー様反応を引き起こしにくいということを明らかにした点である。また、社会的意義として、これまで我が国で臨床上、喫緊の課題とされていた抗菌活性の持続性および埋植により患者へのアレルギー反応を低減できることが大いに期待できる。本研究成果は、我が国が直面している超高齢化対策および在宅医療の推進に大いに貢献するものである。
|