研究課題/領域番号 |
19K12812
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90120:生体材料学関連
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研究機関 | 川崎医科大学 |
研究代表者 |
堺 立也 川崎医科大学, 医学部, 講師 (00309543)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ウイルス / インフルエンザ / 行動解析 / 運動メカニズム / 行動科学 / 運動 / 情報処理 |
研究開始時の研究の概要 |
これまで我々は,インフルエンザウイルスが独自の運動機構を持つこと,さらにウイルスが自らの位置情報を記録および検出する能力(情報処理能力)を持つことも明らかにした.ウイルスは,これらの運動・情報処理能力を駆使し標的となる細胞に到達すると考えられるが,運動・情報処理の分子メカニズムはわかっていない. 本研究では,ウイルスの運動・情報処理能およびそれを産み出すウイルスタンパク質の機能の比較解析をおこない,運動・情報処理の分子メカニズムを明らかにする.さらに人為的にウイルス運動・情報処理能を制御し,自律的に標的細胞を探査し感染する自律探査型ウイルスベクターの開発を目指す.
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研究成果の概要 |
インフルエンザウイルスの感染行動解析により,ヒトウイルスに近い行動パターンのウイルスがトリウイルスの中に存在することが明らかになった.これまでミズドリを宿主とするウイルスは,ヒトへ感染しないと考えられていた.しかし,ヒトへの感染が可能なウイルスがトリウイルスの中にすでに存在することが示された. リバースジェネティックス法によりトリウイルスのヘマグルチニンとノイラミニダーゼを有し方向性を持った運動を行うウイルスを作製した.ヘマグルチニンとノイラミニダーゼに変異を導入することでウイルス行動の人為操作が可能になった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでミズドリのインフルエンザウイルスはヒトへは感染しないと考えられていた.本研究のウイルス感染行動解析によりトリウイルスの中にヒトウイルスに近い行動パターンをとるウイルスが存在することが明らかになり,自然界のミズドリ内にヒトへの感染の可能性を持つウイルスが存在することが示唆された.これは新型インフルエンザウイルス出現を理解する上で重要である.またリバースジェネティクス法によりトリウイルスのヘマグルチニンとノイラミニダーゼを有するウイルスの作製はウイルス行動の人為的操作を可能とし,自律探査型ウイルスベクターとしての応用が今後期待できる.
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