研究課題/領域番号 |
19K12825
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90130:医用システム関連
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
弘田 隆省 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 助教 (10437741)
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研究分担者 |
山崎 文靖 高知大学, 医学部附属病院, 特任教授 (10243841)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 人工圧受容器反射系 / 深部脳刺激 / 起立性低血圧 / パーキンソン病 / 生体制御・治療 / 医用生体工学 |
研究開始時の研究の概要 |
これまでわれわれは、重度起立性低血圧治療のため、硬膜外カテーテルを用いた人工圧反射装置を開発してきた。これを発展させ、交感神経路のより上位中枢を電気刺激できないかを検討したところ、パーキンソン病治療における深部脳刺激法を用いた方法を着想し、人工血管運動中枢を設計した。この研究中に、症例によって刺激から血圧への反応に違いが認められた。原因は不明であるが、視床下核内の刺激電極の位置の違いによることが推測された。今回これを解明し、より効率的な人工圧受容器反射装置を設計する。本研究が成功すれば、重度起立性低血圧を有する神経疾患患者に新しい治療を提供する道が開ける。
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研究成果の概要 |
これまでわれわれは、重度起立性低血圧治療のため、脊髄硬膜外カテーテルを用いた人工圧反射装置を開発してきた。これを発展させ、交感神経路のより上位中枢を刺激できないかを検討したところ、パーキンソン病治療における深部脳刺激法を用いた方法を着想し、人工血管運動中枢を設計した。今回、視床下核内の刺激電極の位置による血圧への反応の違いを検討し、電極先端がより上方および後方であるほど刺激-血圧反応の定常ゲインは大きくなることを見出した。これにより、反応ゲインを平均値の0.015から0.05(mmHg/Hz)程度まで増加させることができ、より効率的な人工圧受容器反射装置を設計することが可能となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回検討により、視床下核内での刺激部位の違いによる血圧の応答性が評価され、より効率的な人工圧受容器反射システムを設計することが可能とり、重度起立性低血圧を有する神経疾患患者に新しい治療を提供する道が開けた。また、パーキンソン病以外の自律神経機能異常にも適応できる可能性があり、その波及効果が期待できる。本研究課題の遂行は、神経疾患などの中枢性動脈圧反射失調による起立性低血圧治療法の開発につながるのみならず、ここで用いられる開発の枠組み、すなわち「人工機能装置に生体本来のnativeなダイナミクスを移植する」という枠組みは、他の機能代行装置の開発に重要な示唆を与えるものと思われる。
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