研究課題/領域番号 |
19K12843
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90130:医用システム関連
|
研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
森 浩二 山口大学, 大学院創成科学研究科, 准教授 (40346573)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | 血管内治療 / 3次元位置推定 / 再構築 / 応答性 / X線画像 |
研究開始時の研究の概要 |
血管内治療中のX線画像から,ガイドワイヤーなどの血管内治療用デバイスの3次元位置を推定する方法を提案する.これを用いて,血管内での適切なデバイス操作(押す/引く,右/左回転)を判断するための指標を開発するという2つのことを行う.血管内治療では,術者は2次元のX線画像を見ながら,細く長いワイヤー状デバイスに対して操作を与える.操作を誤れば事故につながるので,術者は,X線画像からデバイスの位置を,自身で推測しながら,そこに様々な情報を加味して,事故が起こらないように適切なデバイス操作を決断していく.本研究では,このような一連の術者の思考プロセスを定量化することを目指す.
|
研究成果の概要 |
申請者は,血管内治療中のX線画像から,ガイドワイヤーなどの血管内治療用デバイスの3次元位置を推定する方法を提案した.その手法での推定精度を検証し,さらに血管内でのデバイスに関して,適切なデバイス操作(押す/引く,右/左回転)を判断するための指標を開発することを目的とした.その結果,その推定精度は約0.3 mmであることを明らかにした.デバイスに加えられた操作量とデバイス先端の移動量の比率を応答性と定義し,その応答性と血管形状の関係を調べた.屈曲部の曲率半径と応答性は半比例していることを示した.応答性が一定値を超える場合は,デバイスに回転操作を加えることが望ましいことが分かった.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題では,血管内治療中のX線画像から血管内治療デバイスの3次元形状を推定できることを示した,さらにデバイス先端位置と手元操作量の比率である応答性という指標を提案し,その指標が事故の起きやすい血管屈曲部では大きくなることを示した.これらを組み合わせれば,血管内治療中のデバイス先端位置を推定し,それの応答性が大きくなり始めるときは,デバイスの押す操作を中止し,回転操作を加えるべきである合図を術者に示すことができる.これを利用すれば経験の浅い術者でも安全に治療を遂行することが可能になる.血管内治療をより安全に実施できるナビゲーション装置の開発などに発展させられると考えている.
|