研究課題/領域番号 |
19K12849
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90130:医用システム関連
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
尾川 浩一 法政大学, 理工学部, 教授 (00158817)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | SPECT / 核医学 / ガンマカメラ / ピンホールコリメータ / モンテカルロ法 / 画像再構成 / データ収集 / 画像処理 / モンテカルロシミュレーション / 静止型データ収集 / 動態解析 / 深層学習 / ピンホール / コリメータ / 静止形データ収集 |
研究開始時の研究の概要 |
特定の臓器に集積する放射性医薬品を用いて臓器の機能を映像化するシングルフォトンエミッションCT(SPECT)は、臓器の機能情報を、放出されたガンマ線の計測から映像化している点に特徴がある。一方で、SPECTでは検出器を患者の周りでゆっくりと回転させながらデータ収集を行うため、放射性医薬品分布の経時的な変化を用いた臓器の機能検査を行うことができない。本研究では3台の検出器と複数のピンホールコリメータを用い、検出器を固定したままでデータ収集を行い、臓器の動態機能解析を可能とする次世代のSPECTシステムを開発する。
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研究成果の概要 |
患者の周囲に配置した3台のガンマカメラと複数のピンホールコリメータを用いて、ガンマカメラを回転させることなく完全に静止した状態でデータの収集を行うシングルフォトンエミッションCT(SPECT)装置に関して、この方式で発生する種々のアーチファクトや画質劣化原因を検討し、その改善方法を考案した。画質改善方法としてはシフトバリアントなモデルを考慮したデコンボリューション法や深層学習を応用した方法であり、いずれも従来の補正法と比較して画質が格段に改善した。また、この静止型SPECTシステムで実現できる動態解析に関しても、そのモデルを構築し、PET同様の動態機能解析の可能性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で対象としたSPECT装置は3台のガンマ線検出器を患者の周囲に3角形状に配して全方向からのデータをマルチピンホールコリメータで収集する点に特徴があり、これにより一度に患者の周りの全方向からのデータ収集が可能となる。これは放射性医薬品の動態情報を3次元画像としてSPECT検査で映像化することができることを意味し、従来、ポジトロンCT(PET)でしかできなかった動態解析がSPECTでもできるようになれば、検査のコストを下げ、SPECT検査の臨床適用が拡大すると考えられる。同時に患者の被ばく低減など核医学診断の質と有用性を大きく革新する可能性があるといえ、本研究の成果は大きい。
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