研究課題/領域番号 |
19K12852
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90130:医用システム関連
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研究機関 | 福岡工業大学 |
研究代表者 |
下戸 健 福岡工業大学, 情報工学部, 准教授 (40412457)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 医用ロボット / 再生医学 / スフェロイド / 細胞構造体 / 多細胞スフェロイド / 共培養 / 細胞凝集塊 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究グループでは,スフェロイドを生成するための細胞数の影響や経時的な形成特性に関する基礎研究を行い,任意の細胞数でスフェロイドを培養することができる,スフェロイド形成システムの開発を行ってきた.一方で,血管や心臓の3次元細胞構造体を作製するために必要となるスフェロイドは,異なる種類の細胞を任意の比率で混合させて作製している.そこで本研究では,開発してきたシステムを高度化させ,細胞比率のコントロール可能な多細胞スフェロイド形成システムの開発することを目的とした.再現性のある任意の細胞比率のスフェロイドの作製を実現させ,再生医療分野に関する研究サイクルの向上や移植用細胞構造体の高度化に繋げる.
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研究成果の概要 |
本研究グループでは,スフェロイド培養して作製された細胞凝集塊(スフェロイド)同士は融合するという特性を利用して,独自の技術で再生医療用細胞構造体の作製に成功している.線維芽細胞と内皮細胞をある比率で混合させた多細胞スフェロイドが,血管や心臓の細胞構造体の作製に適していることが証明されつつある.そこで本研究では,目的の細胞比率を有したスフェロイドを形成するシステムの開発を行うことを目的とした.研究の結果,開発したシステムを用いることで,任意の細胞比率に調整した多細胞スフェロイドを作製できるようになった.さらに,作業工程が異なることで,得られる多細胞スフェロイドも変化することが明らかとなった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
作業者の専門的な知識や技術に依存せず,コンタミネーションが発生しないクリーン環境下で,目的の細胞比率を有した多細胞スフェロイドを作製できるようになった.さらに,作業工程が異なると,多細胞スフェロイドの時間経過に伴う変化や内部の細胞の状態が異なる事を見つけることができた.これらの情報は,培養工程の自動化における作業方法の検討等に役立つと考えられる.本研究成果は,再生医療用細胞構造体の高度化および多様化に応用できるだけでなく,研究サイクルを向上させ,力学的および機能的な観点からの多細胞スフェロイドの特性の解明にも繋げられると考えられる.
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