研究課題/領域番号 |
19K12870
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90140:医療技術評価学関連
|
研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
野尻 宗子 順天堂大学, 革新的医療技術開発研究センター, 准教授 (80763466)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 高齢者 / 多剤併用 / 大腿骨骨折 / バイアス感度分析 / レセプトデータベース / 未測定交絡 / 感度分析 / データベース / 臨床疫学 / バイアス / NDB / ポリファマシー |
研究開始時の研究の概要 |
我が国の高齢化率は年々上昇しており,平成30年高齢社会白書によると 65歳以上人口は、3,515万人となり、総人口に占める割合(高齢化率)も27.7%である.高齢化による合併症の増加に伴い多剤併用(polypharmacy)が生じやすくなっており,多剤併用による医療費の増大と同時に有害事象の増加が懸念されている.本研究では,60歳以上の高齢者を対象として睡眠薬・抗精神病薬での多剤併用と骨折リスク,睡眠時無呼吸症候群患者の睡眠薬使用実態についてレセプトデータ(National DataBase)を用いて調査する.
|
研究成果の概要 |
我が国の高齢者の多剤併用や睡眠薬使用おける骨折リスクを評価した.大規模レセプトデータベースを用い、SGLT2阻害剤と大腿骨骨折リスクの評価では、オッズ比0.83 (95%CI: 0.55, 8211;1.26)であった。また、Suvorexantの大腿骨骨折リスクは、オッズ比0.86, 95%CI 0.61,8211;1.20]であった。高齢者の多剤併用では、60歳代で多剤併用によるリスクは高く、パーキンソン病薬、眼科領域、筋骨格系疾患でリスク上昇がみられた。疫学研究のバイアス評価研究は、選択バイアスに着目し、因果推論による感度分析法を開発し、J.Biometricsに投稿し査読対応中である。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、高齢者の健康上の特長としては合併症の増加,polypharmacyが生じやすいことを確認した。高齢者において、SGLT2阻害剤やSuvorexantの大腿骨骨折リスクは懸念するほどの大きいリスクではなかった。また、後期高齢者より60歳代でpolypharmacyのリスクが大きいことがわかった(投稿中)。レセプトデータベースは,傷病名の誤分類バイアス,未測定交絡因子が存在することにより薬剤の正しいリスク評価ができない可能性が高いため、申請者は選択バイアスに着目し,データベースによるリスク評価にバイアス感度分析を組み込んだ手法を提案した.
|