研究課題/領域番号 |
19K12872
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90140:医療技術評価学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター (2020-2021) 藤田医科大学 (2019) |
研究代表者 |
山田 雅之 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 認知症先進医療開発センター, 研究員 (40383773)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | MRI / 直鎖型GBCA / Gd脳組織沈着 / EPMA / AQP4 / Gd / GBCA / rat / brain / ガドリニウム造影剤 / ガドリニウム沈着 / Glymphatic system |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、生体ラット脳を対象に反復投与された直鎖型Gdキレート造影剤が、どのように脳内に移行し、脳内でどのように特定脳領域に集積するのか、またどのような化合状態で脳組織に沈着するのかについて、MRIや電子線マイクロアナライザーなど種々の画像解析法を組み合わせて解明に挑むマルチモーダル画像解析研究である。 MRIでは、生体ラット脳におけるGd造影剤の挙動や経時的に脳組織に蓄積するGdを高感度に検出して可視化し、電子線マイクロアナライザでは凍結薄切したラット脳組織について、Gdの特異的同定とその微視画像解析を実現して、上記課題の解明に挑む。
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研究成果の概要 |
近年、造影磁気共鳴画像(MRI)検査を目的にガドリニウム(Gd)キレート造影剤(以下、GBCA)を頻回投与された被検者の脳組織中にGdの残存沈着が指摘され、動物研究でも実証された。しかし、その詳細な機序や脳組織におけるGdの化合状態については未解明のままである。本研究ではWistarラットを対象に作出したGBCA頻回投与によるGd脳内残存蓄積モデルの経時的脳MRIを実施し、さらに同ラット脳組織を電子線マイクロアナライザを用いて元素特異的微視画像解析を行い、Gdの脳沈着をマルチモーダルに解析した。加えて、GBCAの脳内移行機序に関し、アクアポリン4水チャンネルの機能性との関連性を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では実験動物(ラット)を対象に他の画像診断検査用造影剤と比べて安全とされてきたGdキレート造影剤の頻回投与がもたらす脳組織でのGd残存沈着を再現し、その詳細を解析した。Gd造影剤がどのような生理学的機序により脳内に移行し、どのような状態で脳組織に残存蓄積しているのか等、本研究を開始する時点で十分に明らかにされていなかった学術的課題の解明に向け、重要な手がかりを得ることができた。 本研究により得られたGdの脳内残存蓄積に関わる基礎的な知見は、今後の安全なGd造影剤の開発や医療での利用における安全性の向上に寄与すると考える。
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