研究課題/領域番号 |
19K12906
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90150:医療福祉工学関連
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研究機関 | 東京工業高等専門学校 |
研究代表者 |
山下 晃弘 東京工業高等専門学校, 情報工学科, 准教授 (80589838)
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研究分担者 |
松林 勝志 東京工業高等専門学校, 情報工学科, 教授 (80239061)
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研究期間 (年度) |
2022-11-15 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 視覚障害者支援 / 高精度位置測位 / RTK-GNSS / 画像認識 / 点字翻訳 / 福祉工学 / 高精度位置即位 / 画像処理 / ウェアラブルデバイス |
研究開始時の研究の概要 |
視覚障害者の多くは,進化するICTサービスの恩恵を十分に得られていない.スマホは画面が平坦で操作しづらく,多くのアプリは視覚情報無しに操作できない.その結果,物理的ボタンで操作する「ガラケー」が視覚障害者の生活必需品であり,健常者の支援が不可欠である.本研究の目的は,視覚障害者フレンドリーなICTシステムを開発し,視覚障害者が自立的に行動できる(自活できる)範囲を広げ,視覚障害者の社会的・経済的自立を支援することである.特に,自宅,オフィス,公共施設等のエリアにおいて,視覚障害者が周囲の状況を自ら把握し,必要なものを見つけ,自分で行動できる「自活力」を飛躍的に向上させる.
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研究成果の概要 |
視覚障害者の自立を支援するICTデバイスを実現するために,RTK-GNSS技術とスマートフォン内蔵センサに基づく超高精度位置測位技術の検証,視覚障害者が扱いやすいデバイスのインタフェースに関する研究,音声データや点字データで視覚障害者に情報伝達する仕組みの検討,の三点に取り組んだ.測位技術に関してはRTK-GNSSによる精度検証に加え,携帯端末のセンサデータに基づくニューラルネットワークを用いたデッドレコニング手法を実装し精度の検証を行った.また深層学習を用いて周囲のレイアウト付き文書の画像データを認識し,音声や点字データに変換して伝える技術や,点字をテキストとして認識する研究に取り組んだ.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
スマートフォンの普及は多くの人の生活スタイルを劇的に変えた.一方で視覚障害者にとって平坦な画面で操作するスマートフォンの活用は依然としてハードルが高い.本研究で実施したヒアリングでは,特に外出時に自己位置及び方向を知る方法,周囲の状況を音声等で取得する方法,特に紙媒体で示されている情報を得る手段の提供が,視覚障害者の自立的な生活範囲を広げるために重要であることが分かった.本研究はこれらの実現に向けた視覚障害者フレンドリーなICTデバイスのプロトタイプを開発し,視覚障害者当事者協力による実証実験のもと改善点を抽出した.障害者の自立と社会進出に貢献することが本研究の社会的意義である.
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