研究課題/領域番号 |
19K12919
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分01010:哲学および倫理学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
金 慧 千葉大学, 教育学部, 准教授 (60548311)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | カント / 国際法 / 非理想理論 / 領有権 / 自由主義 / 啓蒙 / 専制 / フランス革命 / 熱狂 / 理性 / 公共圏 / 観衆 / 自己決定 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、主にイマヌエル・カントの国際法論に注目し、カントの政治哲学には、理想的な政治社会の構想だけでなく、非理想的な状態から理想的な状態への移行を促進するための構想が含まれていることを明らかにする。カントの国際法には、理想的な状態において妥当するべき国際法についての構想だけでなく、非理想的な状態を所与とした国際法論が存在するのである。こうした国際法論が対象とする問題の一つは、不正な方法によって取得された領土に対する領有権である。本研究は、こうした問題に対する有効な解決策として、カントの国際法論から暫定的領有権の構想を導き出し、これがどのように正当化されているのかを検討する。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、カントの国際法論を再検討することによって、暫定的領有権の構想を提示することであった。具体的には、カントの政治哲学には国際社会の秩序段階に対応する複数の国際法の構想が存在し、それらが理想理論と非理想理論に対応していること、また『永遠平和のために』の中で提示されている「予備条項」が当時における自然法的な国際法と理想的な国際法を架橋する役割を担っており、この条項によってカントが領土問題に対応しようとしていたことを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果の一つは、カントの国際法の構想は従来みなされてきたような理想論ではなく、そこには現実と理想を架橋しようとする契機が内在していることを明らかにした点である。そしてこのような視座から、これまでさほど注目されてこなかった領土問題へのカントの応答について分析した。本研究の成果の二つ目は、領有権に関するカントの立場を分析することをつうじて、現代の政治哲学研究とカント研究を結合する問題領域を示した点である。
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