研究課題/領域番号 |
19K12922
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分01010:哲学および倫理学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
小西 真理子 大阪大学, 大学院人文学研究科(人文学専攻、芸術学専攻、日本学専攻), 准教授 (30793103)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 暴力 / 虐待 / 家族 / 関係性 / 世代間連鎖 / ケア / 依存 / SM / 嗜癖 / 臨床哲学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、まず、異性愛・近代家族を肯定するフェミニズム理論が前提としている現代の「正常」な家族像がいかなるものであるかを検討し、この観点からケア論、正義論、家族論を位置づける。次に、嗜癖には当事者が感じずにはいられない肯定性が内在することを考慮したうえで、家族における嗜癖的「病理」に介入する正当性と介入されない権利について検討する。最後に、嗜癖的関係性を受容・考慮するケアの倫理を確立し、それがいかに諸問題の現場・実践に応用可能かを検討する。
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研究成果の概要 |
本研究では、これまでのインタビュー調査の蓄積を生かしながら、暴力や虐待関係にありながらも、その関係性から逃れようとしなかったり、相手に愛着を抱いたりしている人に焦点を当てて文献研究を進めてきた。まず、なぜそのようなことが生じているとされるのか、その通説的な見解を照査し、その通説と一致しない語りに着目した。そして、親密な関係に生じる暴力問題の当事者(当人)と、その人たちを救済しようとする第三者のあいだに生じる(ことがある)衝突について問題提起し、その解決のために必要な視点について明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
虐待者に愛着を示する当事者たちが暴力関係にとどまることについて、多くの研究は、被害者を加害者から分離したり、被害者の加害者に対する(歪んだ、洗脳された)「愛情」の認知を修正したりする方法によって解決してきた。しかし、本研究では暴力問題における分離とは異なる解決策(修復的正義プログラムのDV関係への応用)や、被虐待者が虐待者に抱く愛情を否定しない形で聴き取る必要性を提案するものである。本研究成果が臨床現場に通達されることにより、支援者に新たな視点を提供し、現支援や回復論に適合しない一部の当事者に対する別の回答を提示することができる。そのための第一段階として、本研究の成果を学術書として出版する。
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