研究課題/領域番号 |
19K12968
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分01040:思想史関連
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研究機関 | 四日市大学 (2023) 岡山大学 (2021-2022) 神戸大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
浅井 雅 四日市大学, 総合政策学部, 特任准教授 (80782010)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 儒学の「学問」化 / 藩儒の社会的位置付け / 儒学受容 / 文芸ネットワーク / 藩校 / 藩主の学問 / 鳥取藩 / 龍野藩 / 藩儒 / 藩主の儒学受容 / 儒者の社会的地位 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、近世初期には「文芸」と捉えられ、上層庶民によって自発的に学ばれていた儒学が、いかに武家社会に受容され、「学問」と位置付けられたか、その実態を実証的かつ総体的に跡付け、〈思想の社会史〉の立場から明らかにしようとするものである。すなわち、本研究においては、①藩主として身に付けるべき教養と儒学、②近世初期の大名の文芸ネットワークと儒学の諸藩への伝播、③藩に仕えた特殊技能者の登用に占める儒者の社会(階層)的な位置付けの変遷の3つの側面から、近世日本の武家社会における儒学の「学問」化過程の社会的実態と歴史的意義の解明を行う。
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研究成果の概要 |
本研究は、近世初期には「文芸」と捉えられ、上層庶民によって自発的に学ばれるものであった儒学が、いかに武家社会の中に受容され、浸透し、「学問」と位置付けられるに至ったか、その実態を実証的かつ総体的に跡付け、〈思想の社会史〉の立場から明らかにしようとした研究である。本研究においては、①藩主として身に付けるべき教養と儒学、②近世初期の大名の文芸ネットワークと儒学の諸藩への伝播、③藩に仕えた特殊技能者の登用に占める儒者の社会(階層)的な位置付けの変遷の3つの側面から研究を行うことで、近世日本の武家社会における儒学の「学問」化過程の社会的実態とその歴史的意義の解明を検討した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、諸藩の藩政史料など一次史料を積極的に用いて、近世社会の中に儒学の実態を措定する社会史的研究として行った。この研究手法が、思想史の分野の新たな展開に資するものである。また、近世を一貫・継続して捉えた研究であること、藩主や儒者など複数の側面からの研究であることで、近世文化史・教育史においても新しい展望が開けるという点が本研究の学術的意義である。 さらに、本研究の成果により、社会的には、外来思想の日本化・「学問」化の過程として、儒学を一つのパターンとして提示でき、現代における学問・教育の在るべき姿を模索することをも期待できる。
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