研究課題/領域番号 |
19K12970
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分01040:思想史関連
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研究機関 | 多摩大学 |
研究代表者 |
高橋 恭寛 多摩大学, 経営情報学部, 准教授 (70708031)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 中江藤樹 / 藤樹学派 / 江戸儒学 / 教育思想史 / 日本思想史 / 儒学 / 陽明学 / 日本陽明学派 / 書簡 / 近世教育思想史 / 儒学思想 / 日本陽明学 / 日本儒学 / 藤樹学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、江戸時代前期の儒学者中江藤樹(1608~48)の著作や藤樹に仮託した教訓書などが江戸時代を通して、世間一般にどのような面で受容があったのかを明らかにし、そのような世間の需要と、世間で出回る書籍以外にも様々な藤樹の教えに触れることのできた「藤樹学派」による「藤樹学」との違いを浮き彫りにしてゆく。そしてそれによって、学派内部の〈専門学知〉と、世間一般が求める「教え」との距離について見てゆくことを試みる研究である。
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研究成果の概要 |
本研究課題では、江戸期における藤樹学派や世間で出回っていた書簡集や諸著作を調査することで、同時代に「中江藤樹の教え」がどのように共有されていたのかを分析した。結果、ほとんどの書簡集の写本が同系列の写本、もしくは刊本であった。個別具体的にまとめられた書簡集はなく、藤樹学派内で共有されていた書簡集と、出版されて世間に流布していた刊本とがあったのであり、学派内の学びの同質性を示唆する結果となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現代の我々は、『全集』など校訂を経たまとまったテキスト群から読み取れるものを読み解こうと試みる。そのようなアプローチからでは、パッケージ的に「思想」を理解してしまう危険性がある。本研究課題が明らかにしたように、どのような媒体で江戸期を通じて継承されたのか、というところを改めて解きほぐして各テキストの特徴を捉え直そうとしたところに、儒学思想研究における学術的意義と社会的意義がある。
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