研究課題/領域番号 |
19K12972
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分01040:思想史関連
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
竹中 真也 中央大学, 人文科学研究所, 客員研究員 (50816907)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | バークリ / カドワース / プラトン主義 / 生得思念 / イデア / 自由意志 / 神 / 人間論 / 知性 / 魂 / 思念 / 情念 / 恵み / 生得的思念 / 「一」 / 「三位一体」 / 『サイリス』 / 理性 / ケンブリッジ・プラトニスト |
研究開始時の研究の概要 |
17世紀から18世紀におけるイギリスに流れていた思想潮流としてのプラトン主義を、その代表的人物ジョージ・バークリとレイフ・カドワースの文献研究を通じて、浮き彫りにする。こうして、従来見逃されがちな、近世から近代にかけてのイギリスの思想を重層的に捉え返し、その現代的な意義を明らかにする。
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研究成果の概要 |
従来、17、18世紀におけるイギリスの哲学史研究は、経験論に焦点が当てられ、ロック、バークリ、ヒュー厶の三者がひとつの哲学的連続性のある哲学者とされてきた。しかし本研究は、それとは別に、キリスト教的プラトン主義の流れがイギリスの哲学にありうる可能性を明らかにした。ケンブリッジ・プラトン主義者の代表的人物レイフ・カドワース、バークリへという流れがそれである。こうしてイギリスの哲学史に新たな観点をもたらした。また本研究の成果は、17、18世紀の大陸の哲学の形而上学との比較という可能性を与え、18,19世紀のイギリス文学へ影響を考察する立脚点を与えた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、イングランド、アイルランドの代表的な哲学者の研究であるが、その研究成果であるプラトン主義は、同時代のフランスやドイツの哲学研究との対話を生むきっかけとなる内容をそなえている。この点で、地理的な差異を超えた哲学史研究を進展させ、相互に対して有意義な情報の交換の場を作ることができる。また、バークリにかんする研究成果はわが国ではきわめて少なく、彼の形而上学にいたっては集中的にそれを吟味した研究はさらに少ない。カドワースだけを主題とした研究論文も単著も、管見では、きわめて少ない。こうした状況において、本研究は、わが国の哲学研究の空白地帯を埋める役目を果たしている。
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