研究課題/領域番号 |
19K12990
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分01050:美学および芸術論関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 (2023) 名古屋外国語大学 (2019-2022) |
研究代表者 |
白井 史人 慶應義塾大学, 商学部(日吉), 准教授 (20772015)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 映像音響研究 / 無声映画伴奏 / グローバル・ヒストリー / 日独比較研究 / 音楽学 / 映画学 / 表象文化論 / 日独比較 / グローバル化 / 映像音響 / ドイツ映画 / ゴットフリート・フッペルツ / 音楽の近代 / 楽譜の出版・流通 / 比較文化研究 / ドイツ語圏の文化 / 映画の音楽 / メディア論 / ドイツ / 近代 / 無声映画 / 音楽 / 比較文化史 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は1910~20年代の日米独において、無声映画がどのように上映されていたのかを明らかにすることを課題とする。地域や言語の枠組みを超えた無声映画伴奏のグローバルな展開の実態を解明することを目指す。日米独の3ヵ国における徹底した一次資料収集を通じて、映像と音声が一対一で対応する今日の「映画音楽」の基礎が確立し始めた1910~20年代の実践を検討する。その際に、申請者がこれまで日独における研究活動を通じて形成した内外の研究者、アーキビスト、演奏家との人的ネットワークを活用して、上映や演奏を含むシンポジウムを開催し、広くその成果を問う。
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研究成果の概要 |
本研究は1910~20年代の日本、アメリカ、ドイツにおいて、無声映画がどのように上映されていたのかを、伴奏音楽に着目して明らかにすることを課題とした。日本、ドイツ、オランダ、アメリカ等の無声映画関連資料の収集・調査を進め、その成果に基づき、地域を横断する同時代的な広がりと、各地域の特色ある実践からなる無声映画伴奏の実態を、各国での比較を交えて一定程度解明することができた。その成果は、音楽学や映像研究を対象とする内外の学会における口頭発表や論文として発表したほか、一般向けの学術書籍の刊行(『世界は映画でできている』、『ベートーヴェンと大衆文化』)や実践的な上映の実施を通じて広く公開した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、音楽学や映像学の成果を組み合わせて新しく確立しつつある映像音響研究という分野において、研究アプローチが困難であった無声映画期の実践の地域を越えた広がりや変遷を明らかにした点にその学術的な意義がある。 映像と音声が同期するという現在では一般的と思われているメディア史上および美学上の前提に対して、歴史資料に基づき再考を促すことで、現在大きく変遷を遂げ続けている映像音響メディアの可能性を問い直す意義を持つ。
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