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西洋哲学における「崇高」概念の変遷:古代から現代までの総合的調査

研究課題

研究課題/領域番号 19K12991
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分01050:美学および芸術論関連
研究機関東京大学 (2021-2022)
早稲田大学 (2020)
金沢美術工芸大学 (2019)

研究代表者

星野 太  東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (80646208)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
キーワード崇高 / 美学 / 修辞学 / ロンギノス / バーク / カント / リオタール / ド・マン / 現代美術 / ボワロー / マラブー
研究開始時の研究の概要

本研究の目的は、西洋哲学における「崇高」概念の変遷を通時的に調査し、それを古代から現代までの包括的な視野のもとに提示することにある。「崇高」とは古代ギリシアの著作である『崇高論』以来、18世紀のバークやカント、さらには20世紀のデリダ、ナンシー、リオタールによってさまざまな仕方で論じられてきた哲学的概念のひとつである。しかし従来の研究は、もっぱら近代の美学的概念としての「崇高」に関心を寄せることで、その通時的な展開を看過する傾向にあった。それに対し本研究では、哲学のみならず、それに隣接する詩学や修辞学との交差も視野に収めながら、西洋思想史における「崇高」の哲学的基盤を明らかにする。

研究成果の概要

本研究課題の目的は、西洋哲学における「崇高」という概念をひとつの軸に、古代から現代までの美学史を通覧する視座を獲得することにあった。古代ギリシアの修辞家ロンギノスによる『崇高論』から、近代におけるバークやカント、さらには現代におけるリオタールやド・マンにいたるまで、そこでは〈超越的、空間的、感覚的・統一的〉な垂直方向の「崇高」概念と、それに拮抗する〈水平的・時間的・修辞的・散文的〉な水平方向の「崇高」概念が存在する。本研究課題を遂行した4年間を通じて、この概念のもつ歴史的かつ理論的な見通しを得ることができたことが、最大の成果である。

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究課題は、おもに英語、仏語、独語圏における文献を対象に、西洋哲学における「崇高」の概念の通史的かつ包括的な理解をめざすものであった。これまで、日本語でも美学や隣接領域における「崇高」の研究書や論文は数多く存在したが、本課題はあくまでもその時代的な変遷や地域的な差異に着目し、いわばその生成史をたどる試みである点で、従来のものとは大きく異なっている。その成果は学術書や論文のかたちにとどまらず、一般書や商業誌における総説というかたちでも公にされた。そのような意味で、本研究成果は学術的・社会的に、それぞれ一定の意義をみとめられると考えられる。

報告書

(5件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (13件)

すべて 2023 2022 2021 2020 2019

すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 2件、 招待講演 4件) 図書 (5件)

  • [雑誌論文] オラリティの感性論2023

    • 著者名/発表者名
      星野太
    • 雑誌名

      現代思想

      巻: 51 ページ: 181-187

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [雑誌論文] ポストモダンの幼年期:あるいは瞬間を救うこと2021

    • 著者名/発表者名
      星野太
    • 雑誌名

      現代思想

      巻: 49 ページ: 22-31

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 感性的対象としての数:カント、宮島達男、池田亮司2019

    • 著者名/発表者名
      星野太
    • 雑誌名

      現代思想

      巻: 47 ページ: 188-196

    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [学会発表] 食の規範性をめぐって:ブリア=サヴァラン『味覚の生理学』とふたつの逃走線2022

    • 著者名/発表者名
      星野太
    • 学会等名
      表象文化論学会 第16回大会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] Secret and Translation: Revisiting Tosaka Jun's Philosophy of Technology2021

    • 著者名/発表者名
      Futoshi Hoshino
    • 学会等名
      16th International Conference of the European Association for Japanese Studies (EAJS)
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 真実の終わり?:ポスト・トゥルースの時代におけるフランス現代思想2021

    • 著者名/発表者名
      星野太
    • 学会等名
      早稲田大学先端社会科学研究所ランチセミナー
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 概念のアトリエ:ジャン=フランソワ・リオタールの講義録から見るフランス現代思想2020

    • 著者名/発表者名
      星野太
    • 学会等名
      第39回新潟哲学思想セミナー(NiiPhiS)
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] On the Sublime, or the Terror of Philosophy2019

    • 著者名/発表者名
      Futoshi Hoshino
    • 学会等名
      The Glass Bead Game: Views from The Anti-World
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
    • 国際学会 / 招待講演
  • [図書] 食客論2023

    • 著者名/発表者名
      星野太
    • 総ページ数
      272
    • 出版者
      講談社
    • ISBN
      9784065305454
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [図書] 崇高のリミナリティ2022

    • 著者名/発表者名
      星野太
    • 総ページ数
      300
    • 出版者
      フィルムアート社
    • ISBN
      9784845920358
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [図書] 美学のプラクティス2021

    • 著者名/発表者名
      星野太
    • 総ページ数
      235
    • 出版者
      水声社
    • ISBN
      9784801006157
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [図書] 真ん中の部屋:ヘーゲルから脳科学まで2021

    • 著者名/発表者名
      カトリーヌ・マラブー
    • 総ページ数
      371
    • 出版者
      月曜社
    • ISBN
      9784865031089
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [図書] 崇高の分析論:カント『判断力批判』についての講義録2020

    • 著者名/発表者名
      ジャン=フランソワ・リオタール
    • 総ページ数
      361
    • 出版者
      法政大学出版局
    • ISBN
      9784588011252
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2024-01-30  

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