研究課題/領域番号 |
19K13016
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分01060:美術史関連
|
研究機関 | 帝塚山大学 |
研究代表者 |
杉崎 貴英 帝塚山大学, 文学部, 教授 (30460744)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
|
キーワード | 古社寺保存法 / 文化財修理 / 国宝保存法 / 受容史 / 文化財の生命誌 / 地域史 / 国宝尊像石標 / 久留春年 / 石位寺 / 再認識 / 言説史 / 郷土史 / 仏教考古学 / 新聞資料 / 作品誌 / 伝称作者 / 聖教 / 妙高寺 / 頼朝坊廻国伝説 / 六十六部 / 霊場寺院 / 国宝修理 / 田能荘(田能庄) / 樫船神社 / 大山寺 / 小金銅仏 / 文化財保護制度 / 文化財修理(保存修復) |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、古代から中世に成立した仏像彫刻のうち既知の作例を対象として、現在に至る履歴(伝世過程、環境の推移、修理等)と、現在まで蓄積されてきた多様な言説(事実の記録、伝承の語り、学術的・文化財的観点からの言及)を総合的に追跡・把握・分析する作業を通じ、従来の理解の深化・更新と、新たな視点提示をはかろうとするものである。探索の展開は地域史・宗教文化史・説話文学・文化財学・社会学などの領域にも及ぶものとなるため、そうした領域への寄与を含めて、美術史学をこえた成果発信が可能となるものと考えている。
|
研究成果の概要 |
本研究では、古代から中世に成立した仏像彫刻のうち、既知の作例からケーススタディの題材を選択し、現在に至る履歴と、蓄積されてきた多様な言説について追跡をおこなった。また、彫刻分野における近代の国宝指定がどのように受けとめられ、現在に至るまでの言説にどのように作用してきたかを、記念碑を素材として考察した。それらを通じ、既知の彫刻作例の前近代における履歴、近代における文化財としての再認識の過程、国宝指定の経緯、現代に及ぶ地域社会との関わりなどの事情を含めた、仏像彫刻の生命誌的理解のための方法を模索した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
仏像の制作時点や史的前提事情ではなく、制作後の消息を対象として、いくつかの題材に関し、いかなる過程をたどってきたのか(履歴に関する問い)、その過程で作品がどのように価値づけられ、語られてきたのか(言説に関する問い)、また、仏像に関する国宝指定制度が地域社会にどのように受けとめられたかについて調査と検討をおこなった。さらにそれらが、作品をめぐる現在の理解や語りにどのように作用してきたかを考える視点と方法を模索した。
|