研究課題/領域番号 |
19K13021
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分01070:芸術実践論関連
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
渡部 宏樹 筑波大学, 人文社会系, 助教 (40834487)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | 日系アメリカ人 / 風景 / 日系人の強制収容 / 第二次世界大戦 / 文化 / 芸術 / ポピュラー文化 / 歴史 / 文化史 / アメリカ史 / 映画 / シリアス・ゲーム |
研究開始時の研究の概要 |
米国内の10の日系人強制収容所における日系人の文化活動を、1)世代と言語、2)収容場所と思想の二つの観点で分類し、彼らが残した和歌、散文、論説、絵画、写真、日本庭園といったものを対象に、日本や米国西部の風景がどのように表象されているかを検討する。特に強制収容前との社会的条件の変化に注意しながら、収容者の文化芸術活動の中の風景の表象の変化を明らかにする。例えば、日本語を解さない二世の詩人たちはこのような和歌の想像的な日本の風景をどのように捉えられていたのか?といった点に注意し、それまで想像的に接続された日本から切り離されたときに、認識的な世界像にどのように変化が起きるのかを明らかにする。
|
研究成果の概要 |
コロナ禍で渡米が不可能であったため、米国の資料館のデジタル資料を集中的に調査し、どういった資料館がどういった資料を所蔵しており、それらがどの程度オンラインで公開されているのかの全体像を把握することができた。米国では現在でも日系米人に対しての聞き取りや彼らが保有している文化的遺物や書類・写真などを積極的に収集しており、これらの資料を利用して研究発表と論文執筆をおこなった。また、米国では日系人の歴史の教育のためのコンテンツづくりにも力を入れていることがわかり、日系人の強制収容を題材にした学校での教材としての利用を想定したシリアスゲームの紹介をアウトリーチ活動の一環としておこなった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
コロナ禍のために研究の方向性には度々変更があったが、結果的に当初の計画に比しても十分に多くの知見が得られた。アメリカ学会等で研究成果の発表もおこなったが、当初想定していた日系アメリカ人研究以外の分野でも研究成果を発表することができ、表象文化研究の領域では映画作品の風景描写を分析した査読論文が、またポピュラー文化研究においては米国におけるシリアスゲームの歴史と日系アメリカ人史が交差する事例を明らかにすることができた。
|