研究課題/領域番号 |
19K13022
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分01070:芸術実践論関連
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
山本 美希 筑波大学, 芸術系, 准教授 (90783770)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 文字のないページ / 文字のない表現 / 絵による物語表現 / 絵本研究 / 絵本表現 / 文字なし絵本 / 絵本学 / 物語絵本 / 物語表現 / 視覚文化 / ナラティブ / 安野光雅 / サイレントマンガ / 文字のない絵本 / 物語 |
研究開始時の研究の概要 |
本申請課題は「文字のないページ」の表現メカニズムを明らかにするための絵本表現研究である。「文字のないページ」は数多くの絵本に使用されているが、体系的な研究が見あたらない。国内外の絵本の調査から「文字のないページ」の実態を把握し、その作用をタイプ別に分析して、物語表現に貢献していることを明らかにする。また、その研究成果をまとめた絵本制作者向けガイドを作成し、「文字のないページ」による表現の創造的価値の向上と、それによる物語表現の拡張に貢献することが本研究の最終目標である。
|
研究成果の概要 |
物語絵本において、「文字のないページ」の表現は物語内容を表す上で独自の役割を担っていて、作品の成立に実質的に大きく貢献しているのではないか。この仮説を裏付けるため、国内外の絵本を調査し、文字のないページを含むものがどれくらいあるのか、またそれが物語表現にどのように作用するのかを分析した。研究対象は国立国会図書館国際子ども図書館所蔵の資料を中心とし、本研究ではその作用を5つのタイプに分けて分析した。最後に、本研究の成果を実践的な制作へ応用することを目的に、制作者向けハンドブックを作成した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、絵(画像)が主体となって伝達の役割を担う物語表現への関心が高まっており、複数の研究者が文字のない表現に関心を寄せ散発的な言及をしてきたものの、この点に関する体系的な研究はなされてこなかった。物語絵本における「文字のないページ」の表現における5つのタイプを明らかにし、またそれを制作の過程にまで還元できるようにするハンドブックを作成した。 本研究の成果によって、絵本表現において「文字を用いない」表現の効果の一端が明らかになった。また、ハンドブックを通して、絵本制作の現場において、文字のない表現の活用がより浸透することが期待できる。
|