研究課題/領域番号 |
19K13043
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分01080:科学社会学および科学技術史関連
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研究機関 | 広島大学 (2021-2023) 長崎大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
中尾 麻伊香 広島大学, 人間社会科学研究科(総), 准教授 (10749724)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 長崎 / 慰霊 / ABCC / 被爆者調査 / 信仰 / 原爆 / モニュメント / 北村西望 / 永井隆 / 秋月辰一郎 / 慰霊碑 / 宗教 / 献体 / 遺体 / 解剖 / 長崎大学医学部 / 拾骨所 / 墓地 / 信仰と科学 / 医学調査 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、原爆死没者をめぐる慰霊と医学調査という二つの側面に着目し、被爆地長崎における信仰と科学の関係を検討するものである。具体的には次の3つの課題を明らかにするとともにその関連性を分析する。1長崎において原爆はどのように捉えられたのか? 2宗教施設はどのように復興し、原爆死没者の慰霊をどのように行ったのか? 3それは被爆者調査とどのように関わったのか? 原爆投下から約30年間を主要な検討対象として、新聞や雑誌などのメディア、宗教団体や被爆者団体の機関誌、医学調査資料、被爆者の手記や証言を分析することを通して、戦後長崎において慰霊や行事や復興のもと結びついていく信仰と科学の容態を解明する。
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研究実績の概要 |
今年度は本研究課題について、広島で可能な範囲での調査を進めるとともに、長崎に複数回出張して調査を進めた。具体的には以下のように研究を進めた。 ・長崎県立長崎図書館郷土資料センターおよび長崎立図書館で、新聞をはじめとした逐次刊行物の調査を行い、長崎における原爆被害と復興の語られ方、原爆症と医学調査、死者と宗教関連行事などに関する記事を収集し、分析した。資料調査と並行して、被爆遺構や遺品がどのように残されているか、長崎の各所を見学・調査した。また、遺品を残す活動をされてきた方々への聞き取り調査を行った。 ・被爆者調査については、広島、長崎、東京で、資料調査と、被爆者調査に関わってきた方々への聞き取り調査を行った。 8月から9月にかけては欧州に出張し、ドイツで研究発表を行い、ポーランドで調査を行った。訪問先と用務は以下に記すとおりである。 ・フランクフルトのヨハン・ウォルフガング・ゲーテ大学で開催された第16回ICHSEA(東アジア科学史国際会議)に出席した。ABCCと長崎の被爆者調査に関する研究について報告し、本研究課題についてのフィールバックを得るとともに、参加者との研究交流を行った。 ・ポーランドのニエポカラノフ修道院、聖マクシミリアン・コルベ博物館を訪問し、コルベをはじめ長崎と関わりのあるキリスト教布教者の足跡について調査した。また、長崎に来訪した教皇ヨハネ・パウロ2世の生家博物館を訪問し、ヨハネ・パウロ2世の布教活動について知見を深めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画と変更している部分もあるが、順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、研究成果をまとめることに注力する。
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