研究課題/領域番号 |
19K13048
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02010:日本文学関連
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研究機関 | 静岡大学 (2021-2022) 東京大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
堀江 秀史 静岡大学, 人文社会科学部, 准教授 (10827504)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 寺山修司 / 比較芸術論 / クロスジャンル / 1960年代日本 / シナリオ / 詩 / 映画 / メディア / ラジオドラマ / テレビドラマ / 日本文学 / 近現代日本文化 / 写真 / 戦後日本 / 写真史 / メディア論 / 中平卓馬 / 森山大道 / 篠山紀信 / 1960年代 / 比較文学 / 映画論 / クロスジャンル論 / 年譜 / 映像と文学 / 写真・映画 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、1960年代に「若手」として活躍し始める1930年代生まれの芸術家たちの領域横断的活動の実際を明らかにし、戦後日本の芸術史の新たな相貌を照らし出そうとするものである。この時代の芸術家たちと最もよく交流した寺山修司を主軸に据え、彼と交流しつつ、それぞれに個性的で意欲的であった各芸術家たちそれぞれの理念も別個に検討し、集団的創作が生まれていく過程の実際や、この時代に生まれては消えた様々なグループの内実を、他の芸術家との交流から描き出す。 本研究により、寺山の思想や活動についての新知見を導くと同時に、各専門の芸術分野を横断的に広く見渡すことで、この時代の時代精神を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究が目指すのは、半世紀前の日本における芸術状況の正確な把握である。助成期間四年間で、基礎となる寺山研究を、学術向けあるいは一般向けに適切な形にして社会に還元することができた。寺山修司を主とする二冊の研究書、『寺山修司の一九六〇年代 不可分の精神』(白水社、2020年2月、全554頁)ならびに、『寺山修司の写真』(青土社、2020年11月、全336頁)である。これらにより、本研究の基盤を固めることが出来た。また、当初掲げた、広い読者に向けた(例えば新書のかたちでの)研究成果の提示にまでは至らなかったものの、その調査の大半を終え、実現間近の次の課題として設定するに至った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、戦後日本の芸術家たちの作品を再検証してその活動の内実を明るみにし、戦後日本芸術史を描き直すことである。また、それらの形成過程と、時を経て導きうる意味を考え、日本文化に新たな知見をもたらしたい。 社会に対しては、1960年代という、高度経済成長期を迎え、国内初のオリンピック開催等、活気とともに歪みを生みもした時代の日本を再検証する本研究は、これからの検証を控える二度目の東京オリンピックを終えた現在を相対化し、不穏な空気の拡がる国際情勢や、地球規模の環境変動で世界に蔓延する不安感のなかに一当事者として存在する日本の今後を導く知見のひとつとなることを目指した。
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