研究課題/領域番号 |
19K13069
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02010:日本文学関連
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研究機関 | 創価大学 (2020-2022) 早稲田大学 (2019) |
研究代表者 |
康 潤伊 創価大学, 公私立大学の部局等, 助教 (90822198)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 社会運動 / 在日朝鮮人 / 本名と通名 / 在日朝鮮人運動 / ポストコロニアル / 在日朝鮮人文学 |
研究開始時の研究の概要 |
本「在日朝鮮人文学と「本名を呼び名乗る」運動の関連性についての研究」は、「本名を呼び名乗る」運動の言説を分析し、在日朝鮮人文学との関連性を考究するものである。具体的には、これまで肯定的に評価されてきた「本名を呼び名乗る」運動における、名乗らせようとする側と名乗らされる側との葛藤や軋轢を明らかにし、運動の総合的評価を行う。そのうえで、名前を主題とした在日朝鮮人文学とこの運動との距離感を測定することで、運動のイデオロギーを相対化しつつ、在日朝鮮人文学研究にも新たな視点を提示することを目指す。
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研究成果の概要 |
当初の仮説の通り、「本名」を名乗ることに関する抵抗や違和感は同時代的に多々みられた。具体的内容として注目に値するのは、当事者の運動推進者・参加者においてはすでに乗り越えられた壁として語られていることであり、一方で日本人教員側からは、なぜ「本名」を名乗ることが必要なのかに対する理解不足への反省もしばしば語られていたことである。抵抗や違和感は、後年の振り返りにおいては乗り越えられた壁として概括して語られていくことになるが、その背景には教員側における「反省から超克へ」という変遷があったと考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「コロナ禍」や研究代表者の業務における大きな変化などにより充分な研究成果が挙げられたとは言い難い本研究課題だが、概要でも述べたように後年の研究や運動の総括・振り返りにおいては超克された課題として後景化されて語られていた、同時代における運動への違和感や抵抗のパターンを整理したうえで、それを運動の推進者がどれほど把握していたかを明らかにした点が本研究の意義として挙げられる。
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