研究課題/領域番号 |
19K13073
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02010:日本文学関連
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
中安 真理 同志社大学, 文化情報学部, 准教授 (20745070)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 講式 / 明神講式 / 高野山 / 写本 / 明神 / 神祇信仰 / 天野社 / 丹生明神 / 高野明神 / 四社明神 / 四所明神 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、空海が開いた真言密教の霊山・高野山の地主神を含む四社明神を讃嘆する「明神講式」について、現在27点知られている写本・刊本の悉皆調査を行い、差異を比較整理し、系統化することを通じて祖型をもとめ、全容を把握することを主な目的とする。同時に、成立背景、伝存の歴史、さらには講式を構成する字句の典拠などについても研究を行う。鎌倉時代の成立以降、受け継がれてきた「明神講式」を精査することは、高野山僧侶の神祇信仰の解明につながり、他山の神祇信仰との比較を行う上でも、重要な意義をもつ。
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研究実績の概要 |
本研究の第1の目的は、空海が816年に開いた真言密教の霊山・高野山の地主神である四所明神を讃嘆する「明神講式」について、現在27点知られている写本・刊本の悉皆調査を行い、各写本・刊本間の差異を比較整理し、系統化することを通じて祖型をもとめ、全容を把握することである。その過程で、成立背景や伝存の歴史についても精査する。 第2の目的は、講式の字句に関する典拠を求め、内容構成の特徴について明らかにすることである。 2019年度に、現存写本27点のうち17点の写本調査を終えたため、2020年度と2021年度は、引き続き10点の写本調査を行う予定であったが、新型コロナウイルス感染症蔓延 防止のため延期せざるを得なかった。その代わり、2020年度は「明神講式」(全5段)の字句の典拠に関する調査研究に取り組み、さらに2021年度は、高野山松本日進堂発行の『延べ書き 明神講式』を入手し、文字データの書き起こしならびに諸本との比較を行った。本資料は、高野山で行われる法会「明神講式」の関係者用に制作されたもので、一般には流通しない非売品である。続く2022年度は、これまでの調査研究結果を踏まえ、諸本の成立時期について精査し、「明神講式」本文の整理を進め、それと並行して関連資料の収集に努めた。 2023年度は、同志社大学人文科学研究所第21期研究会第6研究、科学研究費助成事業基盤研究(C)課題番号20K12565「近世から近代に至る日本伝統文化の分野横断的研究とデータサイエンス教材への活用」、同志社大学宮廷文化研究センター共催の「夏の研究集会」(9月4日~5日)において、「高野山『明神講式』伝本について」と題した発表を行った。また、2024年3月4日に京都醍醐寺において、最早期の伝本と考えられる「明神講式」写本の熟覧調査を実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
校務多忙につき、自身の研究にあてる時間が確保しづらいため。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、これまでの調査を踏まえた研究成果をまとめ、文章化することに努めたい。
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