研究課題/領域番号 |
19K13086
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02020:中国文学関連
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研究機関 | 京都大学 (2020) 埼玉大学 (2019) |
研究代表者 |
成田 健太郎 京都大学, 文学研究科, 准教授 (20770506)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 王羲之 / 衛夫人 / 蘭亭 / 何延之 / 蘭亭記 / 墨跡本 / 刻石本 / 定武本 / 伝奇 / 古来能書人名 / 書断 / 杜甫 / 書 / 説話 |
研究開始時の研究の概要 |
前近代中国の書に関わる説話的言説を異なる領域の文献資料から抽出し、その範囲と概念を確定するとともに、説話が書をどのように発展させたか、また説話において書はどのような役割を果たしたか、総合的に考察して明らかにする。
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研究成果の概要 |
中国古典学の研究手法によって、今日も書の名人として尊重される王羲之あるいはその書跡を文化的に価値づけてきた言説に批判を加えた。第一に、王羲之は衛夫人という女性に師事したことがあると伝える文献資料を精査し、そのような伝承の成立過程について仮説を提示した。第二に、王羲之の代表作『蘭亭』の履歴を伝える唐の著作『蘭亭記』を伝奇テクストとして分析し、そのユニークな点を指摘した。第三に、王羲之の代表作『蘭亭』をめぐって唐から宋にかけて交わされた種々の伝承について、書跡としての流通・伝播の様態と対比しつつ考察した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果はいずれも、今日も書の名人として尊重される王羲之あるいはその書跡を文化的に価値づけてきた言説に厳しい批判を加え、その延長線上にある我々の価値観に対しても捉え直しを迫るものである。また、それを中国古典学の手堅い研究手法によって遂行した点に高い価値を認めうる。
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