研究課題/領域番号 |
19K13170
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02060:言語学関連
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研究機関 | 大阪工業大学 |
研究代表者 |
大塚 生子 大阪工業大学, 工学部, 講師 (80759027)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | イン/ポライトネス / 談話分析 / 対立 / ママ友 / マウンティング / 感情 / フェイス・品行 / フェイスワーク / 周縁化 / ヘイトスピーチ / 品行 |
研究開始時の研究の概要 |
「円滑なコミュニケーション」を前提とする従来のイン/ポライトネス研究は、いじめや仲間外れのような負のコミュニケーションを扱ってこなかった。本研究ではママ友コミュニティを資料とし、そこで見られる対立的場面において彼女らが(1)どのようなことばを用いて対立場面に参与しているのか(2)なぜそのストラテジーを用いたのか(3)それが相手や他のメンバーから談話内でいかに評価されているのかを考察することを通して、談話における周縁化の構造を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究課題では、1. 日常会話におけるイン/ポライトネスの解明 2. イン/ポライトネス研究における「感情」の役割3. イン/ポライトネスの動機:利害関心 vs 人間関係への配慮 、の3点を明らかにすることを課題とし、実際の相互行為・YouTube動画・二次資料の談話分析を通して検討を行った。 ポライトネス研究はこれまでフェイス概念を基盤に行われてきたが、本研究では感情を取り入れることの重要性を主張し、継続的人間関係において利害と人間関係への配慮に対立がある場合に、人間関係距離の調整など間接的な方法によって品行と感情との間でバランスをとったストラテジー選択が行われていることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題では、日本では未だに多用されているBrown and Levinsonのポライトネス理論の枠組みを乗り越えたイン/ポライトネス研究へのアプローチ(談話的アプローチ、フェイスの問題、感情など)を導入し、理論的枠組みだけでなく実際の談話分析をとおして実証研究を行った。特に、感情は世界的には近年のイン/ポライトネス研究の主要課題となっており、実際の談話分析を通してイン/ポライトネス研究と感情の関連を示したことは大きい。 また、イン/ポライトネス研究の対象を社会へと広げる新たな視点も導入し、実際の相互行為の姿を明らかにするため分野横断的なsプローチを行うことを提案した。
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