研究課題/領域番号 |
19K13183
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02060:言語学関連
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研究機関 | 東京外国語大学 (2023) 東京大学 (2021-2022) 東京福祉大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
熊切 拓 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 研究員 (60802387)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | チュニジア / チュニス方言 / 口承文芸 / 語り / 主題 / 語順 / モダリティ / アラビア語方言 / ナラティブ / ミラティブ / 文法 / 非現実性 / 言語学 / マグレブ方言 / チュニス / アラビア語 / 談話 / 情報構造 / チュニジア文学 / 語りの構造 |
研究開始時の研究の概要 |
アラビア語チュニス方言による口承文芸を記録した『アルアルウィー物語集』(全4巻)は、チュニジアの「アラビアンナイト」とでもいうべき文献であり、チュニジアの言語、社会、文化を知るための格好の資料である。本研究は、この物語集を理解し、その生き生きした語りがどのように作られているかを明らかにするために、チュニスに暮らす人々の協力のもと現地調査を行い、この物語集の言語と、物語の理解に不可欠な文化的背景について記録する。本研究で得られた成果は、チュニジア社会の理解の一助となるよう論文、学会発表、報告などの形で公表する。
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研究成果の概要 |
チュニジアのアラビア語方言であるチュニス方言で書かれた『アル=アルウィー物語集』(全 4 巻)というめっぽう面白い物語集がある。本研究は、チュニス方言・チュニジア文化に関する情報の宝庫とでもいうべきこの書について、現地の方言話者の協力のもと、その全貌を明らかにすべく調査と記録を遂行したものである。 コロナ禍による中断はあったものの、現地調査によって、物語集の語彙、文法的特徴、文化・習慣に関する情報を収集し、全 4 巻の調査を完了した。さらに調査と並行して、この物語集の生き生きとした語りに迫るべく言語学的な分析を行い、論文や発表として公表した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、チュニス方言の研究に『アル=アルウィー物語集』という大規模な資料を導入したことにある。また、同書は、その価値にもかかわらず、チュニジア国外においてはほとんど知られていないため、このような資料が存在し、言語学的研究に活用できることを示し、その内容について言及したことは、社会的にも意義のあることである。 さらに、語りに関する言語学的研究においても、語順、主題化、動詞形、談話に関わる要素などに関する研究活動を通じて、従来にない視点から意義のある貢献をなしえた。
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