研究課題/領域番号 |
19K13184
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02060:言語学関連
|
研究機関 | 大阪大学 (2020-2023) 目白大学 (2019) |
研究代表者 |
東条 佳奈 大阪大学, 大学院人文学研究科(人文学専攻、芸術学専攻、日本学専攻), 講師 (20782220)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 名詞 / 助数詞 / 擬似助数詞 / 準助数詞 / 雑誌 / 新聞 / コーパス / 数量表現 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、助数詞のように数詞に続いて用いられる名詞である「名詞の助数詞的用法」を複数のコーパスより収集し、その成立・拡大過程を明らかにすることを目的とする。「名詞の助数詞的用法」には「4閣僚を更迭」の「閣僚」のように、ものを数え上げるためには使われず、従来の助数詞・名詞研究で言及されなかった新たな数量表現である「擬似助数詞」が含まれる。本研究ではこれらを包括的に分析することで「名詞の助数詞的用法」の実態解明をめざす。また、助数詞はフォーマルな書き言葉に多いが、現状、経年的に調査可能な資料は新聞以外にないため、本研究では新たに雑誌コーパスを作成し、既存のコーパスとの比較を通じて文章特性を探る。
|
研究実績の概要 |
本研究は、助数詞のように数詞に続いて用いられる名詞である「名詞の助数詞的用法」を複数のコーパスより収集し、実態を明らかにすることを目的とした研究である。 「名詞の助数詞的用法」には、助数詞体系を補うために新たに名詞から取り入れられる「準助数詞」のほか、ものを数え上げるために用いられない新たな数量表現である「擬似助数詞」も含まれる。「名詞の助数詞的用法」は助数詞と同様に、新聞などのフォーマルな書き言葉に多く出現する。「擬似助数詞」のような表現の特徴を明らかにするためには、より広範なデータに当たる必要がある。そこで本研究では、BCCWJに収録されている刊行年とは異なる雑誌コーパスを新たに作成し、その上で文章特性を探ることを目的とした。2019年度は雑誌の選定と収集・電子化に向けての作業を行い、2020年度からは(1)雑誌コーパスの作成作業(2)「名詞の助数詞的用法」の特徴の分析の二つの作業を並行して行った。「名詞の助数詞的用法の特徴の分析」については、①BCCWJの雑誌サブコーパスとの比較(2020年度)②文章における指示機能の比較(2021年度)③共通する意味領域の名詞に関する用法の比較分析(2022年度)を行った。 2023年度は(1)として2015年発行の雑誌についてサンプリングを行った上で電子化した。予算の都合上、当初の計画よりも字数を減らしたが、85万字程度の小規模なプレーンコーパスを作成した。(2)としては「数と名詞との結びつきが臨時的であり助数詞の形を模した名詞」である「擬似助数詞」を用いた表現の特徴として、「NP1の擬似助数詞」となる名詞句のうち、列挙形式であるものを取り上げ論文化した。また、圧縮的・要約的表現が含まれうる他のコーパスとして、BCCWJには含まれないスポーツ新聞や、「本の要旨」のデータベースとの比較を行いながら、研究の総括とした。
|