研究課題/領域番号 |
19K13204
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02070:日本語学関連
|
研究機関 | 名古屋女子大学 |
研究代表者 |
市村 由貴 (渡辺由貴) 名古屋女子大学, 文学部, 准教授 (10569776)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | 複合辞 / 連語 / コーパス / 中世語 / 日本語史 / N-gram / N-gram |
研究開始時の研究の概要 |
①複合辞・連語情報付与用N-gramデータの作成:『日本語歴史コーパス』に収録された資料よりN-gramデータを抽出し整備する。 ②情報付与の試行・情報付与マニュアルの作成:上記①のデータに「分類」「固定度」の情報付与を試行し、作業マニュアルを作成する。 ③作業者による複合辞・連語情報付与:②のマニュアルに基づき、複数の作業者が分類・固定度の情報を付与する。また、その結果の再検討を行う。 ④分析対象資料の拡充:③の結果をふまえ、追加する資料を検討する。 ⑤情報付与されたデータに基づく複合辞・連語の研究:複合辞・連語的表現の一覧表の作成・構成要素の分析、資料間・時代間の比較等の観点から研究を行う。
|
研究成果の概要 |
本研究は、『日本語歴史コーパス』(CHJ)から取得した多様な資料にみられる語の連続について、通時的かつ計量的に明らかにするものである。CHJから抽出されたN-gramデータに文法および意味用法に関する情報を付与した。同時に、N-gramの使用状況の資料間の共通度も比較・検討した。口語資料においては共通した複合辞や引用表現が多用されていること、待遇表現や語りの定型的表現等においてそれぞれの資料性が強くあらわれること等を明らかにした。さらに、語の連続という観点から日本語のモダリティ表現の通時的変化を検討した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究において語の連続を一律に抽出し、その一覧表を作成することにより、複合辞・連語、あるいは出現頻度の高い語の連続形式を数値に基づいて客観的に提示することが可能となった。公開された成果は、日本語史分野における複合辞・連語研究の基礎的データとなりうるものである。また、本研究は、現代語で用いられている複合辞の成り立ちや、複合辞化・連語化の理論構築、辞書の記述・古典研究・古典教育への応用にも資するものである。
|