研究課題/領域番号 |
19K13215
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02070:日本語学関連
|
研究機関 | 静岡英和学院大学 (2020-2022) 東京外国語大学 (2019) |
研究代表者 |
大槻 知世 静岡英和学院大学, 人間社会学部, 講師 (30805205)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
|
キーワード | 津軽方言 / 文末イントネーション / 音調 / 記述 / 情報構造 / 青森県津軽方言 / 疑問文 / 下降調 / 自然下降 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、津軽方言をはじめとする日本語諸方言を対象に、イントネーションと文タイプ、情報構造の関係を追究する基礎的な研究である。津軽方言では平叙文のみならず疑問文も下降調で発話される。 イントネーションの下降・上昇などの種類と、そうした音調の実現を決定する要素としての、焦点などの情報構造、および文の意味(文のタイプ)の相互作用を明らかにする。
|
研究実績の概要 |
本研究は、3カ月を1クールとし、1クールの中で調査・分析・追加調査のサイクルを行ない、2クールおきに研究成果を勉強会等で発表する計画であった。 研究対象は方言の実際の発話の疑問文の文末イントネーションである。調査のターゲットが実際の発話における文の音調であることから、本来は対面調査が望ましいと考えている。しかし、調査の形式が、対面で質問票記載の例文を読み上げていただくという内容であるため、近年の新型コロナ感染拡大により対面調査・臨地調査を控えていた。こうした前年度までの状況に鑑み、調査・データ収集のあり方を変更せざるを得なかった。これに代わる手段として、オンラインミーティングのレコーディング機能の活用したり、あるいは既存の国立国語研究所の音声資料や大規模音声コーパスを参照するなどの方策を本年度は模索した。 調査協力者がオンラインミーティングに不慣れなことと研究代表者のサポートが及ばなかったこと、新たな調査協力関係の開拓ができていないことから、オンライン調査は実施できていない。そのため、既存のデータベースを当該年度は主に活用した。 現在研究代表者がアクセスできるデータベース、コーパスは文字列検索のみに対応している。具体的には、文字列検索で疑問文とそれに紐づけられた音声データを入手し分析対象としている。現在は、疑問を表す疑問文と形式的な疑問文(反語文・感嘆文など)との形態的・統語的な峻別の効率化を目指している。 学会発表・成果発表などは実現できておらず、発信面において計画より遅れている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
対面調査によるデータ収集に代えて、既存の音声データベースを活用した調査データ採取に方針を換えた。しかし、当初予定していた質問票調査(質問票にある疑問文を協力者に読み上げていただく)に比べるとコントロールが難しく、条件を統制した疑問文の各種サンプルを得ることが難しいため、十分な量とは言えない。 調査・分析・成果発表ともに計画よりやや遅れている。
|
今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルスのワクチン接種も進み、集団免疫の獲得が予想されるため、対面調査の再開が期待される。 対面調査再開への用意と並行して、既存データベースを活用した収集を継続する。
|