研究課題/領域番号 |
19K13230
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02080:英語学関連
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
渡辺 拓人 関西学院大学, 商学部, 准教授 (00734477)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 英語史 / 近代英語 / 文法家 / 定型表現 / 近接未来表現 / 競合 / 未来表現 |
研究開始時の研究の概要 |
近代英語期(16-19世紀)には、今でも使用されるbe going to, be about toなどを含め近接未来を指す多様な表現が生まれた一方で、わずかな期間で消えていったものも存在する。そうした各種表現の間に存在した競合関係において、なぜ特定の表現が生き残り、それ以外が消失したのかという問題を扱い、近接未来表現群の発達史を明らかにする。
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研究実績の概要 |
渡辺拓人・柴﨑礼士郎(編)『英語史における定型表現と定型性』(開拓社;2023年7月)にて、全体の編集を行うとともに、「初期近代英語におけるbe ready toの近接未来用法―文法化と定型性の観点から」を分担執筆した。初期近代英語以降、be ready toの近接未来用法が結局は定着しなかった要因について、表現自体のイディオム性の弱さやreadyの形容詞的意義を強めるコロケーションの存在といった観点から分析した。
近代英語協会第38回大会(2021年8月)での研究発表「近代英語における近接未来表現の出現と拡大」に一部基づいて、"On the treatment of be going to and be about to in early grammars with particular focus on Late Modern English"『言語と文化』27, 25-40(関西学院大学言語教育研究センター;2024年3月)を執筆した。近代期の文法書の記述を分析し、そこで言及される近接未来表現が、18世紀半ば以降、be about toからbe going toへシフトしたことを明らかにした。その背景には、影響力のある文法家によるbe going toへの言及や、19世紀以降の文法家たちの話し言葉への関心の高まりが考えられることを指摘した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2022年度までコロナ禍や校務の増加により滞っていた研究成果の発表を、2023年度には行うことができた。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は最終年度でもあるため、本研究課題の名称に用いている「競合と消失」について一定のまとめを行いたい。具体的には、2023年度に発表した内容に基づき、be going toとbe about toの文法書における扱いの変化を実際のデータから見直すことや、近代後期のbe ready toの用法を追跡することを視野に入れている。
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