研究課題/領域番号 |
19K13245
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02090:日本語教育関連
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研究機関 | 京都女子大学 (2020-2021) 立命館大学 (2019) |
研究代表者 |
滑川 恵理子 京都女子大学, 国際交流センター, 助教 (70813963)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 外国につながる子ども / 外国人の親 / 母語 / 継承語 / 多言語絵本 / デジタル絵本 / 教科学習支援 / アイデンティティ・テキスト / 外国につながる親子 / 母語学習 / 継承語学習 / 外国にルーツをもつ子ども / 外国人の子ども / 多言語教材 / デジタル(電子)絵本 / 教科学習 / 外国ルーツの親子 / 二言語絵本 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の概要は、日本人支援者との協働によって子どもの母親が母語話者支援者を担った教科学習支援(母語学習)と、外国ルーツの親子による二言語創作絵本作りの活動(継承語学習)の実践から得られたデータを分析することによって、①親子の特性を活かしたユニークな学習ツールの探求と開発、②母語学習と継承語学習で共通する課題とそれそれが抱える課題、③母語・継承語が価値づけられることに伴う参加者の関係性の変化、④親子へのサポートと協働のあり方を分析・考察することである。また、二言語創作絵本は他地域の教室などに提供し、どのような反応や効果があったのかの報告を得て、母語および継承語学習の意義と課題を多面的に考察する。
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研究成果の概要 |
本研究では母語学習および継承語学習の意義と可能性を探求した。前者について、言語と文化の異なりから子どもの教科学習に貢献することが難しい外国出身の親が、母語を介した教科学習支援に参加した事例を分析し、多様性を考慮した環境づくりの必要性が示唆された。 後者について、外国につながる親および家族を主人公とする、母語と日本語の二言語を介した創作絵本を制作し、ウエブサイトで公開した。新聞紙上に記事が掲載されるなど、母語・継承語に対する関心を高めることができた。また、参加者はこれまで知らなかったお互いの横顔を知るなど「日本人=教える人/外国出身の人=教えられる人」という関係を再構築する効果が窺えた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
外国につながる子どもを対象とする母語を介した教科学習に関する学術的意義として、先行研究では焦点化されていなかった教材文のテーマについて新たな可能性を見出したこと、先行研究では人的リソースや協働の観点から環境づくりを議論したが、視覚素材や資料という環境づくりの新しい視点をもたらしたことが挙げられる。 本研究の母語・継承語活動(母語と日本語の二言語による創作絵本の制作)は、当事者が絵本の主人公となる点が独創的であり注目を集めた。社会的意義として、ウエブサイト開設や新聞記事の掲載により国内外の広範囲に啓発を促すとともに、複数の団体やグループとのコラボ企画を実現し母語・継承語活動の発展に貢献した。
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