研究課題/領域番号 |
19K13250
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02090:日本語教育関連
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研究機関 | 岡山大学 (2020-2021) 環太平洋大学 (2019) |
研究代表者 |
長野 真澄 岡山大学, 全学教育・学生支援機構, 准教授 (40633699)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | ベトナム人日本語学習者 / 漢越音 / 語彙判断課題 / 心内辞書 / インタビュー / 漢字単語 / 処理過程 |
研究開始時の研究の概要 |
ベトナム語には,漢語由来の語彙が数多くあり,個々の漢字に対応するベトナム語音(漢越音)が存在する。ベトナム人日本語学習者の母語の漢越音の知識は,日本語漢字単語の学習や処理にどのように影響するのだろうか。この問いを明らかにするために,本研究では,①日本語学習での漢越音知識の利用のされ方,②漢越音知識が日本語漢字単語の処理に及ぼす影響,③心内辞書モデル,の3点の検討及び検証を目的とし,インタビュー調査と心理学実験を行う。
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研究成果の概要 |
本研究ではベトナム人上級日本語学習者を対象として,母語の漢越音の知識が日本語学習にどのように利用され,日本語漢字単語の処理過程にどのように影響するか,について,インタビュー及び心理学実験によって検討した。検討の結果,ベトナム人上級日本語学習者は,自身の適正や状況に応じて日本語学習における漢越音知識の利用の有無や利用方法を戦略的に選択していることが示唆された。また,日本語漢字と漢越音の対応に関する知識を十分に持つ学習者においては,漢越音との音韻類似性が高い場合に日本語漢字単語の意味処理が促進されることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでにベトナム日本語学習者の母語の漢越音知識に着目した研究はいくつかあったものの,実証的に検討したものは多くなかった。近年,ベトナム人日本語学習者が急増し,その特徴に注目が集まる中,本研究は,インタビューや筆記テスト,心理学実験を組み合わせて母語の漢越音知識が漢字や漢字単語の学習及び処理に与える影響やその個人差を実証的に明らかにした点で意義があるといえる。
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