研究課題/領域番号 |
19K13255
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
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研究機関 | 北海道教育大学 |
研究代表者 |
内野 駿介 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (80825456)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 文法知識 / 暗示的知識 / 明示的知識 / 小学校英語 / 実態調査 / 英語運用能力 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、小学生の明示的・暗示的文法知識の実態と、これらの知識と英語運用能力との関係を明らかにすることである。初年度及び翌年度末に、2度の調査を行う。調査では暗示的知識を測定する課題、明示的知識を測定する課題、英語運用能力を測定する課題を実施する。調査の結果から、次の研究課題を明らかにする。 研究課題1:小学5・6年生で学習した表現について、児童は明示的知識、暗示的知識をどの程度身につけているか。 研究課題2:小学5・6年生の英語運用能力は、児童は明示的知識、暗示的知識とどのような関係にあるか。 研究課題3:児童の明示的・暗示的知識と英語運用能力は、小学6年生の1年間でどのように変容するか。
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研究成果の概要 |
What [a]sport do [b]you [c]like? の [a] whatに続く名詞,[b] 主語,[c] 動詞の各スロットに入り得る語に関する児童の知識の発達を測定するため,文法性判断課題,空所補充課題,メタ言語知識課題を用いて2ヵ年にわたり同一の児童を対象とした調査を行った。主な結果は次の3点である。第1に,児童の文法知識は小学6年生の1年間で発達した。第2に,ひとつの構造でもスロットの位置によって知識の習得度は異なっていた。第3に,暗示的知識や手続き的知識を身につけている児童はメタ言語知識を身につけている場合もあるが,規則の説明に文法用語はほとんど用いられていなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
明示的な文法指導がほとんど行われていない小学校外国語の授業を通してでも,児童が暗示的知識を元にした英語運用能力を身につけていると考えられること,また言語使用経験を元に学習者自身が推論によって明示的知識の獲得に至る可能性があることは,言語活動を通した言語習得を目指す小学校英語教育の在り方を肯定的に評価する研究結果であると解釈できる。また本研究は現行学習指導要領への移行期間に実施したものであり,2度の調査の間の児童の学習量は50単位時間であったことから,教科となり学習時間も増えた現在では,よりいっそう児童の知識が発達している可能性がある。
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