研究課題/領域番号 |
19K13261
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分02100:外国語教育関連
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
渡邉 綾 福井大学, 語学センター, 助教 (10617955)
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研究期間 (年度) |
2020-02-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 非言語コミュニケーション / ジェスチャー / 児童英語教育 / 外国語教育 / 教室会話 / 質的研究 / 早期英語教育 / 児童英語 / 会話分析 / 英語教育 / 教室会話分析 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、英語教室での児童英語学習者と教師との会話を、言語(英語・日本語)だけでなく、イントネーション、顔の表情、ジェスチャーや身体の向き等の非言語的要素も含めて、参加者らがどのように教室での会話を構築しているのか、その過程を長期的に考察していくことを目的とする。この研究では、教育現場の録画データを基に会話分析という質的研究手法を用いて、学習者がどのように外国語学習を経験し、その経験がどのように蓄積されて言語習得に至るのかに着目して研究する。また外国語教室活動における身体的表現が、外国語教育や言語学習を行う上で教師や学習者にどのような相互行為の資源として活用されているかを長期的に検証する。
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研究実績の概要 |
【研究の目的】 本研究は、児童英語学習者と教師との英語教室での相互行為の詳細を記述し、児童英語教育における第二言語学習と非言語コミュニケーションの役割の理解を深めることを目的とする。英語教育現場における日本人英語学習者の第二言語習得や外国語教育研究は、中高生や大学生を対象としたものが多く、児童英語学習者の通う英語教室で使用される言語や非言語コミュニケーションの活用に焦点が当てられた長期的研究はあまり多くない。本研究では、長期的にデータを収集することで、児童英語学習者と英語教師の言語・非言語コミュニケーション(言語発話だけでなく身体表現にも着目)のやりとりの構築の過程を経時的な変化を含めて観察・分析し、近年応用会話分析研究の分野でも取り入れられているマルチモーダル分析を使って、当事者の視点に立ってそれらのやりとりの成り立ちと相互行為における影響を明らかにする。本研究の成果は、外国語教室活動における非言語資源の活用や効果を明確にし、外国語教育分野における応用が期待できるものである。 【令和4年度の研究実施成果】 今年度は研究協力者の同意を得て、データ収集を進めることができた。それらの録画データを整理し、教室会話の書き起こし作業も進めている。本研究と関連した内容の論文(児童英語教室における学習者のストーリーテリングの変化)が出版された。また、9月には国際学会にて研究の一部を発表し、応用会話分析を基に第二言語習得研究を行っている他機関の研究者からフィードバックをもらった。11月には関連したトピックに関するワークショップ(オンライン開催)にも参加し、専門家の発表を聞くことで新たな視点を持ってデータ分析に取り組むことができ、現在英語論文の執筆を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
去年までにデータ収集を開始する予定だったが、英語教室の教師に協力を依頼できたものの、新型コロナの影響で教室会話のデータ収集が実施できずにいた。本年度は倫理審査が承認され、研究協力者からの同意を受けて、データ収集を進めることができた。しかしながら、データの書き起こし作業が当初の予定よりも遅れているため、分析作業も遅れているという状況である。
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今後の研究の推進方策 |
今年度も引き続き研究協力者(学習者や保護者)から同意を受けてデータ収集や参与観察を進めていきたい。録画データを収集し整理しながら、データの書き起こし作業や分析も同時に行っていく。また論文の執筆や今後の学会報告の準備も同時に進めていきたい。
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