研究課題/領域番号 |
19K13329
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分03020:日本史関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
石津 裕之 東京大学, 史料編纂所, 助教 (50812674)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 門跡 / 朝廷 / 宮門跡 / 摂家門跡 / 准門跡 / 肝煎 / 御世話人 / 門跡統制 / 摂家 / 近世 / 親王家 / 役職 / 朝廷中枢 / 天皇 / 親王 |
研究開始時の研究の概要 |
中世~近世において、天皇家や親王家、摂家の男子の内、当主(天皇となることも含む)として家を継がなかった者は、格式の高い寺院へ入寺し、門主となることが一般的であった。そのような寺院のことを門跡といい、門主本人を門跡と呼ぶこともあった。また、門主の出自などに応じて宮門跡、摂家門跡、准門跡といった格の違いがあった。 このように門跡は朝廷の一員だったのであり、その存在形態を理解するためには、門跡を直接管理していた朝廷中枢(摂政・関白などの朝廷を運営した執行部)による統制の具体像を究明する必要がある。かかる問題意識に基づき、本研究は、近世を対象として朝廷中枢による門跡統制の実態解明を目指すものである。
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研究成果の概要 |
門跡とは、天皇・親王や摂家などの子弟が入寺する格式の高い寺院、もしくは門主のことであり、近世には門主の出自に応じて宮門跡・摂家門跡・准門跡の三つの格式があった。本研究では、かかる近世の門跡に対し、摂政・関白や武家伝奏といった朝廷中枢がおこなっていた統制の具体像の解明を試みた。摂政らと門跡を仲介した役人である肝煎・御世話人の顔ぶれ・就任期間・役割を明らかにするとともに、両役人による門跡運営への関与と門主の実父・養父による門跡運営への関与との関係などを究明し、それらの分析結果を学会報告・論文の形で発信した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
門跡は朝廷の構成員であり、朝廷中枢による統制を受ける立場にあった。したがって、その統制の仕組みを解明することは、統制下にあった門跡の動向や存在形態を理解するうえで不可欠の作業である。かかる作業に取り組んだ本研究は、門跡の動向や存在形態をめぐる研究を活性化させる呼び水となるはずである。また、当該の統制を支えた役人である肝煎・御世話人は近世を通じて朝廷内で整備されていった職制の一つであり、両役人の実態を多角的な観点から究明した本研究は、上述した門跡の動向や存在形態の解明のみならず、近世朝廷の職制史研究の進展にも寄与するものである。
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