研究課題/領域番号 |
19K13336
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分03020:日本史関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
東野 将伸 岡山大学, 社会文化科学学域, 講師 (10812349)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 日本近世 / 地方都市 / 商品流通 / 金融 / 流通業者 / 商人 / 都市の内部構造 / 播磨国・摂津国 / 播磨国・摂津国・備中国 / 播磨国 / 摂津国 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、日本近世・近代の地方都市や商人・流通業者にかかわる古文書史料の分析により、地方都市の内部構造と地方都市にかかわる商人・流通業者の商品流通機能・金融機能の変容過程を明らかにする。主な研究対象地域は播磨国西部・摂津国西部(現在の兵庫県南部)であり、江戸・大坂・京都等の中央都市についての研究と比較して、従来研究蓄積が少なかった地方都市やこれにかかわる有力者の分析を進めることで、地域や地方都市の観点から日本近世・近代の社会や経済の変化を捉え直すものである。
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研究成果の概要 |
本研究では、近代移行期における西国日本(特に播磨国・摂津国)の地方都市や商人・流通業者についての史料を分析し、具体的には①播磨国西部の豪農堀家の経営・金融活動の特質と領主との関係、②摂津国西部の地方都市(主に御影村)における土地売買と土地利用の特質、③備中国の廻船業者の活動と人的ネットワーク、の3点について検討した。 これらの分析結果から、制度上の地目(田畑)と異なる宅地利用といった地方都市の内部構造の特質、地方都市の商人・流通業者が商品流通と金融・決済を通じて中央と地方を繋ぐ機能を担っていた点等を具体的に明らかにし、金融史・都市史等複数の分野に関わる知見・論点を提示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近代移行期の地域社会について、中央都市と地方都市の間での金融・決済関係、地域において地方都市と関係を有する豪農・商人・流通業者が担った機能を具体的に明らかにし、地域社会を検討する際に地方都市の位置づけや中央都市との関係、これを媒介する主体の機能を議論に組み込む必要性を提示した点が、本研究の学術的意義である。 本研究の社会的意義として、地域史研究の深化、地方の史料を用いた村・都市研究の可能性の提示、地域における地方都市や商人の機能を解明することで、農村・農業のイメージが強い江戸時代の地域社会像を転換することに寄与する点がある。
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