研究課題/領域番号 |
19K13365
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分03030:アジア史およびアフリカ史関連
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
川西 裕也 新潟大学, 人文社会科学系, 助教 (30736773)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 古文書 / 壬辰戦争 / 高麗 / 朝鮮王朝 / アーカイブズ / 東洋史 / 歴史学 / 朝鮮史 / 古文書学 / 文禄慶長の役 / 様式論 / 朝鮮 / 様式 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、朝鮮時代(14~19世紀)の古文書の様式、とくに①年号表記の実態、②捺印の方式、③サイン(署名・花押)のメカニズムを解明することを目的とする。調査の対象となるのは、主として韓国の研究機関や図書館に所蔵されている古文書である。データベースや資料集に掲載されていない古文書については、所蔵機関を訪問して原物調査を行う。収集した古文書の内容分析には、年代記・法典類・文集類を利用する。
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研究成果の概要 |
朝鮮中近世の古文書研究の重要な課題である様式論的研究と伝来論的研究を遂行し、高麗(10~14世紀)・朝鮮初期(14~15世紀)における公文書の押印位置の変化、および朝鮮後期(17~19世紀)における国王関連文書の廃棄の実態を解明した。また、朝鮮古文書の事例収集の一環として、日本に所蔵されている壬辰戦争(文禄慶長の役)関連の朝鮮古文書の悉皆的な調査を進めた。特に、日本軍の捕虜とされた朝鮮王子一行の墨跡(書簡・詩文)を網羅的に収集・整理して内容分析を行い、また、1594年に発給されたと伝わる「朝鮮国礼曹司書簡」が偽作されたものであることを指摘した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって明らかにされた、高麗・朝鮮初期の公文書における押印位置の変化の様相は、当該時期の古文書の真偽を判別する際、有効な指標となる。また、国王関連文書の廃棄の実態は、朝鮮後期の国王の位相を考察する上で一定の意義がある。さらに、これまでほとんど調査・分析の対象とされてこなかった壬辰戦争時の朝鮮古文書を取り上げた本研究の成果は、朝鮮古文書研究のみならず、壬辰戦争の実態解明にも大きく寄与するものと思われる。
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