研究課題/領域番号 |
19K13375
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分03030:アジア史およびアフリカ史関連
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
速水 大 明治大学, 研究・知財戦略機構(駿河台), 研究推進員 (60810497)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 中国史 / 唐代史 / 石刻資料 / 唐代墓誌 / 武官 / 官僚制 / 唐 / 官人 / 土地所有 / 武官制度 / 均田制 / 宋 / 開封 / 繁塔 / 唐代 / 石刻 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、編纂史料と石刻史料をもとに、唐の中央軍事組織である南衙禁軍および北衙禁軍の任官状況を網羅的に整理し、唐代の中央軍事組織の人的構成とその変遷を明らかにするものである。これまで研究に利用されてきた歴史書の記述だけでなく、『冊府元亀』などの類書の記述や、『文苑英華』に見える任官に関する詔勅、そして、石刻に見える官歴をもとに武官の任官状況を明らかにし、機関ごとに年代順に就任者を整理する。その整理を通して、唐代武人官僚はどのような人々によって構成され、どのような活動を行い、どのように唐代社会に位置づけることができるのかを明らかにする。
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研究成果の概要 |
近年続々と報告され、1万3000点を越えたとされる唐代の石刻史料を用いて、従来曖昧であった唐代の武官の位置づけについて研究を行った。石刻史料に見える任官記事を整理したデータベースの作成を企図し、その基盤を整えた。そして、当時の武官の活動の一事例として、安史の乱の時期に安禄山・史思明側の将軍として活動した阿史那承慶について、子の阿史那明義の墓誌と史書の記述をもとに明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
唐代墓誌にみえる任官データベースは期間内に完成させられなかったが、その基盤を作ることができた。現在も作業を継続しており、可能な限り速やかに完成、公開したい。公開できれば、研究者の基礎的な資料集となることは間違いない。 また、中国の研究者との学術交流によって、公開間もない「阿史那明義墓誌」の画像の提供を受け、その内容を紹介した。阿史那氏は突厥の王族であり、異民族の王族出身者が唐の節度使にどのように組み込まれたのか、また、安史の乱の勃発後、安史政権でどのように活動したのかを具体的に明らかにした。阿史那氏という象徴的な異民族の首長の動きを明示したことは、安史の乱における蕃将研究のモデルケースとなる。
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