研究課題/領域番号 |
19K13379
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分03030:アジア史およびアフリカ史関連
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研究機関 | 龍谷大学 |
研究代表者 |
塩野崎 信也 龍谷大学, 文学部, 准教授 (70801421)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | アゼルバイジャン / ロシア帝国 / コーカサス / ペルシア語文化圏 / 裁判制度 / 離婚 / 村落 / 都市 / 司法制度 / 結婚 / 写本 / 離婚裁判 / 南東コーカサス / 民族意識 / イラン / 民族 |
研究開始時の研究の概要 |
ロシア帝政期(19世紀~20世紀初頭)の南東コーカサス(現在のアゼルバイジャン共和国に該当する領域)において同時並行的に進展した「シーア派化」と「非イラン化」の実態を解明することで、南東コーカサスにおける民族意識形成の様態を解き明かす。さらには、ある地域が1つの文化圏から別の文化圏に移行するとはいかなる現象なのかを、近年盛んな帝国論の研究とも結びつけながら論ずることで、より大きな問題に接続する視座を提供する。
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研究成果の概要 |
本研究では、アゼルバイジャン共和国における現地調査で取得した各種史料(ペルシア語、古アゼルバイジャン語、ロシア語)を用いることで、写本研究、村落に関する社会史研究および人口史研究、都市社会に関する政治史研究、離婚裁判に関する文書史料に基づいた研究など、多様な研究を遂行した。結果、19世紀にコーカサスの南東部が「イラン性」を喪失していく過程を一部明らかにすることができた。一方でもう1つのテーマであった「シーア派化」に関しては、あまり踏み込んだ考察を行うことができなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、現在のアゼルバイジャン共和国に該当する領域の19世紀における社会や文化の変容を明らかにしたが、これは、当該地域の近代史に新たな視点を提供するものであったと言える。もちろん、近代に生じた様々な変化は、現代の当該地域の基礎ともなっている。それ故に、本研究の成果は、当該地域で現在生じている諸問題をより深く理解するための視座をも提供することとなる。また、本研究は、東洋史あるいは西アジア史の文脈で進められてきた研究と、西洋史あるいはロシア史の文脈で進められてきた研究とを統合するものであり、これによってこの地域の歴史研究に新たな展望を開くことができた。
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