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古代DNAと文献史料から迫るタンチョウの歴史:過去の分布と遺伝的構造の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19K13415
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分03060:文化財科学関連
研究機関北海道大学 (2020-2023)
北海学園大学 (2019)

研究代表者

久井 貴世  北海道大学, 文学研究院, 准教授 (00779275)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
研究課題ステータス 完了 (2023年度)
配分額 *注記
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワードタンチョウ / ツル科 / 遺跡試料 / 文献史料 / 歴史的分布 / 古代DNA / 歴史鳥類学 / GIS
研究開始時の研究の概要

現在の日本では主に北海道にのみ分布しているタンチョウの歴史的な生息状況を解明するため、本研究では以下の課題に取り組む。
①遺跡から出土するタンチョウの骨と、文献史料に記載される江戸時代以降のタンチョウの記録をもとに、縄文時代から現代までのタンチョウの歴史的な分布を明らかにする。
②GISを用いて各時代のタンチョウの分布図を作成し、過去の環境条件や水田開発など人間活動による影響をふまえて、過去のタンチョウの分布の変遷とその要因を解明する。
③遺跡から出土するタンチョウの骨の古代DNA分析を行い、過去のタンチョウの遺伝子組成と集団構造を調べ、現生の北海道のタンチョウとの遺伝的な関係性を解明する。

研究成果の概要

本研究では遺跡試料と文献史料を用いて、タンチョウの歴史的な分布、及び過去と現在のタンチョウの遺伝的な関係性を解明することを目的とした。遺跡試料の調査の結果、タンチョウは1都1道1府14県で出土の報告があり、青森県と鳥取県は試料の実見によりタンチョウであることを確認した。タンチョウは縄文時代から近代まで、現代の分布域よりも広い範囲に生息していたことを確認したが、収集できた時代のデータの偏りが大きく、分布の変化を捉えられるだけの結果は得られなかった。本研究では古代DNA分析を行なう計画であったが、コロナ禍における調査の遅れから実施に至らず、遺伝的な関係性の解明については達成することができなかった。

研究成果の学術的意義や社会的意義

現在日本に生息するタンチョウは生息地の一極集中化が保全上の課題になっており、生息地を各地へ分散させる計画が進められている。生息地分散にあたってはタンチョウの歴史的な分布域の解明が求められており、本研究で明らかにした縄文時代以降の分布の状況は、歴史的な生息の事実として現代の保全活動において活用することができる。さらに本研究では、ツル科の現生標本の観察と測定を行ない、骨の計測値による同定基準の作成を試みた。タンチョウとその他のツル科の識別の可能性を示唆できたことは本研究の成果であり、今後計測データの追加等を進めて同定の精度を高めることで、遺跡出土のツル科の骨の同定に寄与することができる。

報告書

(6件)
  • 2023 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023 2021 2019

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 江戸時代の鳥類について歴史資料から何がわかるのか:北陸地方の資料を事例として2023

    • 著者名/発表者名
      久井貴世
    • 学会等名
      日本鳥学会2023年度大会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] 遺跡試料から探るツル類の過去の分布2021

    • 著者名/発表者名
      久井貴世
    • 学会等名
      第26回「野生生物と社会」学会 岐阜大会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 遺跡試料と文献史料から探るニホンライチョウの過去の分布2019

    • 著者名/発表者名
      久井貴世・江田真毅
    • 学会等名
      日本鳥学会2019年度大会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2025-01-30  

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